クレディSをジョージア元首相の資産家が提訴-元バンカー「L」巡り

  • 損失埋め合わせのために元行員が行った取引捏造を見過ごしたと主張
  • シンガポールとニュージーランド、英領バミューダで同行を提訴

クレディ・スイス・グループのロゴ

Photographer: Gianluca Colla/Bloomberg

スイス銀行2位クレディ・スイス・グループが、他の顧客口座の損失埋め合わせのために元行員が行った取引捏造(ねつぞう)を見過ごしたと主張し、ジョージア(旧グルジア)の資産家で首相も務めたビジナ・イワニシビリ氏が、シンガポールとニュージーランド、英領バミューダで同行を相手取り訴訟を起こした。

  裁判所の文書によれば、イワニシビリ氏はニュージーランドのオークランドの高等裁判所(7日)に続き、10日後に英領バミューダ、25日にはシンガポールでも提訴した。一連の訴訟は損害賠償のほか、クレディ・スイスの元バンカーの裁判で同行に資料提出を命じるよう求めている。

  イワニシビリ氏の代理人を務めるアダム・ルーニー弁護士は元行員の行いに関し、「それが数年続いたことは、クレディ・スイスの体制不備を強く暗示する。それほど長い期間にわたり単独で行動することは不可能と思われる」と訴えた。

  ジュネーブで年内に予定されるクレディ・スイスのウェルスマネジメント(富裕層向け資産運用)部門の元行員「L」(スイスの法律に基づき匿名扱い)の裁判では、同行のコンプライアンス(法令順守)と監査慣行の在り方が問われる見通しだ。同行は知る限りにおいて、Lが単独で行動したと繰り返し主張している。

  クレディ・スイスは28日遅くに配布した発表資料で、ニュージーランドの裁判所に提出された訴状しか受け取っていないとした上で、「最初に見たところ、訴状は新たな事実や未知の事実を示していない。それはジュネーブ在勤だった元リレーションシップマネジャーに対する刑事訴訟手続きで明らかになった問題や疑惑に主に基づくものだ。クレディ・スイスは、原告の主張と争うために適切に対応する」と回答した。

原題:Credit Suisse Sued by Billionaire in Singapore and New Zealand(抜粋)

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