子供がいれば、あなたの介護施設利用の自己負担は安くなる-研究

  • 子供がいると入居時期が遅くなる傾向-費用が少なくて済む
  • 男性は妻による世話と寿命が理由で、施設滞在時間・費用が少なめ

マイケル・ハード氏は長期介護保険に入っていないが、年齢を重ねた際に有り難いと思えるはずの2人の娘がいる。

  もちろん、子供の価値は数字で測れない。しかし、介護施設の利用とコストに関する新たな研究結果をまとめる中心人物のハード氏は、親である人々がいずれ施設を利用する際に子供がもたらす価値を数値化できる。同氏はランド研究所で老化をテーマとする上級主席研究員およびディレクター。 

  研究結果によると、将来の施設での平均自己負担額を賄うため57歳の時点で備えておくべき金額は7344ドル(約80万円)。 よく言われる6桁の金額ほどではないが、認知症に見舞われた場合はそれが現実になる場合もある。

子供がいれば介護費用安くなる?

Source: Getty Images

  ハード氏が描く平均費用の前提は、57歳の時点で備える7344ドルがその後約20年間にインフレ調整後で実質3%ペースで増えるというもの。全く増えないという極端に保守的な見積もりでは、同時点で1万8000ドル前後が必要になる。

  子供がいると、こうした費用や介護施設で暮らす時間が子供がいない人に比べて顕著に少なくなる。子供がいないと57歳時点で平均8943ドルを備える必要があるが、娘がいれば6094ドルで済むという。

ランド研究所

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  ハード氏および同氏と共に研究に携わった人たちは、米国立老化研究所(NIA)などがスポンサーの健康と引退に関する調査(HRS)のデータを活用した。HRSは50歳を超える米国人に対象を絞る研究で、2年に1回、年齢層ごとに2万人に聞き取り調査を実施して行う。

  子供がいても施設で過ごす可能性が変わるわけではないが、入居の時期を遅らせたり、退所が早まる傾向は見られる。研究によれば、4人以上の子供を持つ人は子供がいない人に比べ、施設利用にかかる費用が約38%少なかった。娘がいると、費用はさらに下がった。子供が1-3人でも、いない場合に比べてコストは安かった。

  介護施設で暮らす平均日数は272日(連続とは限らない)。もちろん、中には3年以上、あるいは4年以上になる人もいる。

  コストは女性の場合、平均を上回る。男性より寿命が長いためだ。男性は妻が世話をしてくれることもあり、介護施設で過ごす時間もかかる費用も少なくて済む。生涯に施設を利用する確率は女性なら64%、男性は51%。自己負担額や滞在日数は女性の場合、男性の倍という。

原題:Your Children Can Spare You Time and Money in a Nursing Home(抜粋)

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