8月29日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル反発、リスクテーク回復-北朝鮮問題で朝方は売り

  29日のニューヨーク外国為替市場ではドルが3日ぶりに反発。北朝鮮のミサイル試射を受けて売りが先行したものの、リスクテーク意欲が次第に回復しドルが戻す展開となった。

  北朝鮮のミサイルが日本上空を通過したため、安全を求める動きになったが、ホワイトハウスが比較的落ち着いた反応を示したため、その流れが反転した。ドルは対円を中心に主要10通貨の多くに対して上昇した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.4%上げて1ドル=109円71銭。対ユーロでは0.1%高い1ユーロ=1.1972ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇。

  トランプ米大統領は北朝鮮が29日に弾道ミサイルを発射したことへの対応として、「全ての選択肢」を検討しているとの声明を出した。ただ、大統領がハリケーン「ハービー」の被害を受けたテキサス州を訪問するに伴い、市場は北朝鮮の問題を過去のことと見なすようになった。

  ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのマイク・スウェル氏は「ドル買い持ちを検討し始めるのは妥当だ。特に他の先進国通貨との比較ではそうだ。米国の成長は力強く、ファンダメンタルズがしっかりしており、税制変更の可能性もある。これは大きな違いをもたらし得る」と指摘した。

  ドルは対円で約2週間ぶりの高値109円90銭に上昇。その後も同水準近辺にとどまった。

欧州時間の取引

  ユーロは対ドルでこの日の高値1.2070ドルに上昇した。その後は次第に1.2050ドル近辺で利益確定の売りに押された。

  北朝鮮を巡る懸念が和らぐにつれ、ドルは対円で下げ渋った。
原題:Dollar Steadies, Havens Pare Gains as North Korea Concerns Ease(抜粋)
USD Steadies, Havens Pare Gains as Concerns Ease: Inside G-10(抜粋)

◎米国株:上昇、北朝鮮不安和らぐ-トランプ氏の反応は比較的穏やか

  29日の米国株式相場は上昇。北朝鮮のミサイル発射を受け、下げて始まった後はじりじりと持ち直す展開になった。今回のイベントが大規模な戦闘につながることはないとの臆測が広がった。トランプ米大統領の反応が感情的ではないことも買いを促したと、トレーダーらは述べた。S&P500種株価指数は昨年11月の米大統領選の翌日以降で最大の反転となった。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%高の2446.30。ダウ工業株30種平均は56.97ドル(0.3%)上げて21865.37ドル。ナスダック総合指数は0.3%上昇。

  エバーコアISIのポートフォリオ戦略責任者、デニス・ディバッシャー氏は、「北朝鮮を巡る不透明感はドル安と利上げ期待低下につながっているが、必ずしも経済の背景を変えるものではない」と指摘。「S&P500種はドル安と利上げ期待後退、安定的な経済成長の組み合わせに支えられている」と述べた。

  ニューブリッジ・セキュリティーズ(ニューヨーク)の市場担当チーフストラテジスト、ドナルド・セルキン氏は電話インタビューで、「市場はレンジ取引で、押し目買いが入りやすくなっている」と指摘。「トランプ大統領のコメントがやや穏やかなのは助かる」と述べた。

  北朝鮮が弾道ミサイルを発射し日本の上空を通過したことへの対応として、トランプ大統領は「全ての選択肢」を検討中だとの声明を発表した。

  S&P500種の業種別では、資本財・サービスや情報技術が値上がり。一方、素材や金融は値下がりした。

  個別銘柄では、アップルが0.9%高。過去最高値を更新した。9月にサンフランシスコで行われるイベントで新製品が発表されるとの期待が高まっている。

  ベスト・バイは12%の大幅安。ヒューバート・ジョリー最高経営責任者(CEO)が最近の売上高の伸びについて、長くは維持できない可能性が高いとの見方を示したため、アマゾン・ドット・コムが競争上の脅威になるとの懸念が再燃した。

  30日には4-6月(第2四半期)の米実質国内総生産(GDP)の改定値やADP雇用統計が発表される。
原題:Stocks Recover as North Korea Apprehension Eases: Markets Wrap(抜粋)
S&P 500 Snaps Back From Selloff as Trump Response Seen Measured(抜粋)

◎米国債:上げ縮小、リスクオフの動き弱まる-北朝鮮巡る懸念緩和

  29日の米国債相場は上げを縮小。北朝鮮が日本上空を通過する弾道ミサイルを発射したことを受けて、朝方は逃避需要から大きく買われた。ただ日中はこのミサイル発射がさらに大きな衝突につながることはないとの見方も広がり、逃避の動きが弱まる中で徐々に上げを縮める展開となった。

  10年債利回りは欧州時間に一時2.0841%と、昨年11月以来の低水準に下げる場面があった。10年債先物では、日中を通じてブロック取引が活発だった。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.13%。30年債利回りは2bp下げて2.74%。

  米財務省が実施した7年債入札(発行額280億ドル)では、最高落札利回りが1.941%となった。また落札全体に占めるプライマリーディーラーの比率は14.6%と、4月以降で最低だった。

  北朝鮮リスクをどの程度織り込むかは市場でも明確ではないが、ストラテジストらはテクニカル分析上の水準に注目することはできる。金利ストラテジストのマーティ・ミッチェル氏は10年債利回りが2.084%を付けたあと、次の重要なラインとして2.05%、2.02%、さらに1.99%を挙げ、「押し目では買うべきだ」とアドバイスした。

  BMOキャピタル・マーケッツのイアン・リンジェン氏とアーロン・コーリ氏は、北朝鮮のミサイル発射だけで2%を割り込むのはかなり極端な見方のようだが、2.02%なら近い将来にあり得ると指摘した。
原題:Stocks Recover as North Korea Apprehension Eases: Markets Wrap(抜粋)
原題:Treasuries Pare North Korea-Fueled Gains as Risk-Off Mood Fades(抜粋)
原題:Treasury Yields Plunge to 2017 Lows as North Korea Risk in Focus(抜粋)
原題:Treasuries Look Overbought With Yields at 2017 Lows. Buy Anyway(抜粋)

◎NY金:上昇、年初来の高値-北朝鮮ミサイル発射で不安強まる

  29日のニューヨーク金相場は上昇。金スポットは年初来の高値をつけた。北朝鮮が弾道ミサイルを発射し日本上空を通過したことを受け、逃避需要の買いが強まった。ドルが下落したことで金は上げ幅を拡大した。

  アビナンダン・アガルワル氏らゴールドマン・サックス・グループのアナリストは顧客向けリポートで、「金価格は昨年の米大統領選以来の水準に上昇してきた」と述べた。

  ブルームバーグのデータによると、ニューヨーク時間午後1時57分現在、金スポット相場は前日比0.3%高の1オンス=1314.23ドル。一時は1.2%上昇の1326.08ドルと、昨年11月9日以来の高値をつけた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.3%高の1オンス=1318.90ドルで終了した。
原題:Gold Extends Rally to ‘17 High as North Korea Test Adds to Angst(抜粋)

◎NY原油:続落、ガソリンは急伸-「ハービー」再上陸を警戒

  29日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は続落。一方でガソリンは急伸し、2年ぶり高値。熱帯暴風雨「ハービー」がテキサス州とルイジアナ州の州境近くに再び上陸する可能性に備え、メキシコ湾岸に位置する製油所で操業停止がさらに広がると警戒されている。

  トータス・キャピタル・アドバイザーズのマネジングディレクター兼ポートフォリオマネジャー、ロブ・サメル氏は電話取材に対し、「米国最大級の製油所での稼働率低下は相場に影響する」と指摘。暴風雨と操業停止がいつまで続くのかという不安は消えていないと述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI原油先物10月限は前日比13セント(0.28%)安い1バレル=46.44ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント先物は11セント上昇の52.00ドル。NYMEXガソリン先物9月限は7.1セント(4.2%)上昇の1ガロン=1.7833ドル。
原題:Gasoline Gains, Crude Drops as Storm Harvey Poised for Comeback(抜粋)

◎欧州株:3日続落、北朝鮮巡る不安で売り-6カ月ぶり安値

  29日の欧州株式相場は続落し、指標のストックス欧州600指数は今年2月以来の安値に沈んだ。北朝鮮が日本上空を通過するミサイルを発射したことが背景にある。

  ストックス欧州600指数は前日比1%安の368.42で終了。メディア株指数が下げを主導し1.9%安、保険株指数も1.6%下げた。欧州600指数は3日続落となり、3日間の下げ幅は1.6%に達した。
国別指数では、英FTSE100が0.9%安、独DAXが1.5%安、仏CAC40が0.9%安。

  個別では、ランドゴールド・リソーシズが4.6%高、フレスニーヨが2.6%高。
原題:European Stocks Fall to a Six-Month Low on North Korea Concern(抜粋)

◎欧州債:中核国債が上昇、北朝鮮ミサイル発射でリスクオフの動き

  29日の欧州債市場では、ドイツ10年債利回りが3bp程度下落した。中核国の国債は利回り曲線がフラット化し、周辺国の国債やスワップ金利との利回り差が拡大。北朝鮮が日本上空を通過するミサイルを発射したことを受けて典型的なリスクオフの動きが見られた。
  各国の短期債利回りから見てとれる中銀の利上げ見通しは、ハト派寄りに見直された。市場が織り込む2018年中のECBの利上げ幅はわずか7bp、英中銀の同期間の利上げ確率は71%にそれぞれ低下した。米当局が年内に金利を引き上げる可能性はわずか25%と見込まれている。

  フィンランドは銀行団に国債発行を委託。銀行団は7年債と10年債をそれぞれ30億ユーロ販売した。ポルトガルは2018-20年に満期を迎える債券を買い戻し、同時に22年10月を償還期限とする債券を販売すると発表。この発表で、同国2年債利回りは4bp低下した。周辺国債とドイツ債の利回り格差が広がる中、イタリア債は比較的軟調。今週の入札を控えて中期債に短期筋の売りが出たほか、15-20年債にもそれなりの売り圧力があった-複数のトレーダー。
原題:Risk-Off Lifts Core Bonds; End-of-Day Curves and Spreads(抜粋)

(NY外為、米国債を更新します.)
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