8月28日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロが対ドル上昇、米債務問題やNAFTA交渉受け

  28日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで上昇。一時は1ユーロ=1.1984ドルと、2015年1月以来の高水準となり、節目の1.2000ドルに近づいた。月末前の持ち高調整に加え、米国の債務上限問題や北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の継続を受けてリスクを見直す動きとなった。

  ポンドや豪ドルも同様に上昇し、金は1オンス=1300ドルを超えた。ハリケーンが米国の主要石油地域に被害をもたらし、原油相場が下落したため、カナダ・ドルは下落した。今週は31日発表の個人消費支出や9月1日の雇用統計に注目が集まる。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前週末比0.1%下げて1ドル=109円25銭。対ユーロでは0.5%安い1ユーロ=1.1979ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%低下。

  ドルは主要10通貨のうち8通貨に対して下落。原油安を嫌気して下げたカナダ・ドルとノルウェー・クローネに対してのみドルは上昇した。ハービーは25日、5段階で2番目に強い「カテゴリー4」の勢力でテキサス州南部に上陸。熱帯性暴風雨に勢力を弱めたものの、米市場を引き続き圧迫した。

欧州時間の取引

  ユーロは対ドルで一時1.1983ドルまで上昇した。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が前週末にユーロ高をけん制しなかったことが引き続き材料視された。
  
  ドルは対円で109円41銭まで上昇した後、109円20銭前後に下げた。
原題:Euro, Pound Among Top Gainers as Dollar Falls on Thin Trading(抜粋)
USD Drops vs EUR, JPY as MXN Sinks on Trump Tweet: Inside G-10(抜粋)

◎米国株:ほぼ変わらず、保険株に売り-ハリケーンの影響見極め

  28日の米国株式相場はほぼ変わらず。S&P500種株価指数構成銘柄ではトラベラーズやプログレッシブなど、保険株が大きく下げた。熱帯暴風雨「ハービー」の被害が注目されている。一方で、デレクUSホールディングスなどテキサス州メキシコ湾岸から離れた地域で製油所を操業する石油会社の株価は上昇した。

  S&P500種は前営業日比1.19ポイント(0.1%未満)高い2444.24。ダウ工業株30種平均は5.27ドル(0.1%未満)下げて21808.40ドル。ナスダック総合指数は0.3%上昇した。

  ミラー・タバクの株式ストラテジスト、マット・メイリー氏は「ハリケーンが経済に及ぼす打撃はまだ推計が難しい」と指摘。「どの程度の影響が及ぶのか判明するのは少し後になりそうだ。こうした災害後の復旧、復興作業は実際のところ、経済にはプラスに働くことがある」とリポートで説明した。

  労働力や送電網、交通、その他エネルギーセクターを支援する要素に及ぼす大洪水の影響を含め、「ハービー」の経済コストは300億ドル(約3兆2800億円)に達する可能性があると、エンキ・リサーチの災害モデル解析者チャック・ワトソン氏は推計する。また、インペリアル・キャピタルの保険アナリスト、デービッド・ヘイブンズ氏は最終的には1000億ドルに膨らむ可能性もあると述べた。

  保険、石油以外の個別銘柄ではアップルが1%高。9月12日に製品発表イベントを開催すると、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が計画に詳しい複数の関係者の話として伝えた。年末商戦を前に新たな「iPhone(アイフォーン)」とスマートウオッチを発表する見通しだという。

  バイオテクノロジー企業のギリアド・サイエンシズは1.2%上昇。同業の米カイト・ファーマを約119億ドルで買収することで合意した。創業以来最大級の規模となる今回の買収で、勢いを失いつつあるC型肝炎治療薬から他の分野へと多様化を進める。
原題:Stocks Mixed as Harvey Roils Texas; Gasoline Gains: Markets Wrap(抜粋)
Apple Said to Hold Product Launch Event Sept. 12: WSJ(抜粋)
Gilead Tries to Repeat Home Run With $11.9 Billion Kite Deal(抜粋)

◎米国債:10年債が上昇、一時の下げから反転-5年債入札に反応

  28日の米国債市場では10年債が上昇。一時下げていたが、5年債入札でプライマリーディーラーの落札比率が過去最低となり、投資家の強い需要が示唆されたことを手掛かりに上げに転じた。今週は重要な経済指標の発表が複数予定されている。

  5年債の上げが大きく、一方で30年債は下げたことから5年債と30年債の利回り差は拡大した。

  午前中に実施された2年債入札では、プライマリーディーラーの落札比率が41.6%と1月以来の高水準。また投資家の需要を測る応札倍率は過去の平均を下回った。これに反応し、米国債利回りは一時この日の最高に近づく場面もあった。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前週末比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.16%。5年債利回りは2bp下げて1.74%。

  30年債利回りは1bp上げて2.76%。

  財務省が実施した5年債入札(発行額340億ドル)では最高落札利回りが1.742%と、昨年10月以来の低水準。応札倍率は2.58倍で、過去10回の入札の平均(2.46倍)を上回った。入札で一定の引き受け義務を負うプライマリーディーラーの落札比率は17.5%と過去最低だった。間接入札者とプライマリーディーラー以外の直接入札者の落札比率は平均を上回った。

  今週は30日に4-6月(第2四半期)の米実質国内総生産(GDP、改定値)、9月1日には8月の米雇用統計が発表される。
原題:Treasuries Shrug Off Early Selling, Rally on 5Y Auction Demand(抜粋)
原題:5Y USTs Extend Gains After Record-Low Dealer Share at Auction(抜粋)
原題:Stocks Mixed as Harvey Roils Texas; Gasoline Gains: Markets Wrap(抜粋)
原題:Wall Street Left With Record-Low Share of 5-Year Auction: Chart(抜粋)

◎NY金:続伸、今年初の終値1300ドル台-ドル下落や利上げ観測後退で

  28日のニューヨーク金先物相場は続伸。昨年11月以降で初めて終値でオンス当たり1300ドルを上回った。ドルの下落に後押しされたほか、米国の利上げペースは緩やかになるとの観測も強まった。

  RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア市場ストラテジスト、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「米金融当局は年内いっぱい、利上げスタンスにおいて慎重な姿勢をやや強める可能性がある」と指摘。「不確実性がかなり高まっている」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前週末比1.3%高の1オンス=1315.30ドルで終了。金は今年に入って日中に1300ドルを超えることはあったが、終値で同水準を上回るのは昨年11月以来で初めてとなる。
原題:Gold Closes Above $1,300 for First Time This Year on Dollar, Fed(抜粋)

◎NY原油:大幅反落、ガソリン急伸-「ハービー」製油所直撃

  28日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は大幅反落。一方でガソリン先物は急伸し、2年ぶり高値を付けた。熱帯暴風雨「ハービー」がテキサス州に大洪水をもたらし、主要製油所が相次いで操業を停止している。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話取材に対し、「原油需要は突如急減した」と指摘。「ガソリン生産には供給面での障害が起きている。米国全体でみたガソリン需要はなお高い水準にあるため、製油所が早急に人員を呼び戻せない限り、ガソリン在庫に本格的な打撃を及ぼしかねない」と説明した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI原油先物10月限は前営業日比1.30ドル(2.72%)安い1バレル=46.57ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は52セント下げて51.89ドル。NYMEXガソリン9月限は4.57セント(2.7%)高の1ガロン=1.7123ドル。一時は中心限月としては2015年7月以来の高値となる1.7799ドルを付けた。
原題:Gasoline Jumps, Oil Slips as Harvey Slams Texas Refinery Center(抜粋)

◎欧州株:下落、建設資材に売り-ユーロは1.20ドルに向けて急伸

  28日の欧州株式相場は下落。ドラギECB総裁がジャクソンホールでの講演で最近のユーロ高に懸念を表明せず、一部アナリストの期待に応えなかったため、外国為替市場でユーロは1.20ドルに向けて急伸した。

  指標のストックス欧州600指数は0.5%下げて372.29で終了。約2週間ぶりの安値。この2営業日での下げ幅は0.6%。建設資材の株価が特に下げ、指数は6カ月ぶり低水準。

  ストックス欧州600採用銘柄で上昇が目立ったのは、プロビデント・ファイナンシャルの22.5%高。ヒクマ・ファーマシューティカルズやジェンマブ、ミシュランなども大幅高となった。同様に下げが目立ったのはストラ・エンソの5.2%安。ビベンディは3%近く下げた。
原題:Europe Stocks Drop as Traders Weigh Euro Jump After Jackson Hole(抜粋)

◎欧州債:中核国の国債利回りカーブ、ややスティープ化-英国は祝日

  28日の欧州債市場では中核国の国債利回りカーブが小幅にスティープ化した。英国が祝日で休場のため、ドイツ国債先物の出来高は最近の平均の40%に急減、9月限は中心限月になって以来最低の出来高となった。ドイツ5年債はこの中で比較的堅調に推移した。
原題:Core Curves Steepen, Volumes Drop; End-of-Day Curves and Spreads(抜粋)

(外為、米国債を更新します.)
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