【個別銘柄】HIS大幅高、格上げ東レ上昇、不当廉売懸念チタン下落

28日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  エイチ・アイ・エス(9603):前週末比9.5%高の3680円。2016年11月ー17年7月期の営業利益は前年同期比3%増の81億1700万円、ハウステンボスやホテル事業などが増益だった。野村証券は、旅行事業の変わらぬ回復基調とホテル事業などの立ち上がりが確認でき、ポジティブな決算と評価。目標株価を3600円から4000円に上げ、投資判断「買い」を継続した。

  東レ(3402):1.7%高の1047円。岡三証券は投資判断を「中立」から「強気」、目標株価を1000円から1250円に引き上げた。炭素繊維複合材料の在庫調整長期化という懸念材料が払拭(ふっしょく)されつつある中、リチウムイオン電池用セパレータや有機EL材料、紙おむつ用不織布などの成長性を評価するステージに入ったとみる。これらの成長性を考慮すれば、現在16倍台の18年3月期予想PERで20倍程度まで評価することが可能とした。

  チタン株:東邦チタニウム(5727)が5.2%安の796円、大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)が4.2%安の1537円。スポンジチタンの米国への輸出について、米国の産業へ実質的な被害やその恐れがあるとし、米企業のチタニウム・メタルズ社がアンチダンピング調査の手続きを申し立てた。制裁発生リスクなどを懸念する売りが先行した。

  鳥貴族(3193):8.2%高の2815円。関西や関東でチェーン展開する焼き鳥店「鳥貴族」のメニュー価格を280円均一から298円均一に引き上げる。人件費など店舗運営コストの上昇が続いているほか、天候不順による国産食材の仕入価格高騰などを受け、現行価格での商品提供は困難と判断した。価格改定により売上高増加を見込んでいる。

  アイ・オー・データ機器(6916):2.8%高の1095円。日立マクセル(6810)と資本業務提携する。第三者割当による自己株処分で、マクセルに74万株(発行済み株式総数の4.99%)を割り当てる。調達した約8億円は、提携とは別の基幹情報システム導入に係る設備投資の一部に充当予定。業務提携では、相互の製品・サービスを組み合わせた新ビジネスの創出などを検討する。

  共英製鋼(5440):4.3%安の1625円。みずほ証券は目標株価を1700円から1590円に下げた。ビレット市況の上昇で海外事業の損益が悪化、鉄くず価格も上昇し、国内の回復も足踏みだと指摘。18年3月期の営業利益予想を65億円から40億円(会社計画は前期比26%減の59億円)、来期を94億円から69億円に下方修正した。投資判断は「中立」を継続。

  ヤフー(4689):1.7%安の507円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を「オーバーウエート」から「中立」、目標株価を600円から420円に下げた。基幹事業の広告で、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)などの成長率鈍化が懸念材料と指摘。競合のグーグルにある入札単価とクリックレートを引き上げる仕組みがYDNにはなく、バリュエーションの切り上がりは難しいと判断した。

  グリー(3632):1.4%高の859円。JPモルガン証券は投資判断を「アンダーウエート」から「中立」に上げた。直近のヒット作にモメンタムの持続性が確認されれば、中期的な好循環サイクルへの期待が高まると指摘。今期は海外展開や豊富な新作パイプライン(6本リリース予定)が業績アップサイドの材料となり、ダウンサイドリスクは限定的とみる。

  日鉄鉱業(1515):5.7%高の7760円。チリの銅探鉱プロジェクト「アルケロスプロジェクト」の権益を取得する。埋蔵鉱量は約3380万トンで、精鉱生産量は年5万6000トンを見込む。2022年の操業開始予定し、操業期間は約17年間。

  レノバ(9519):21%高の1262円。年内に東京証券取引所1部への市場変更を申請する方針、と28日に日本経済新聞朝刊が報道。17年2月にマザーズ市場に上場したばかりだが、今後5年間で総事業費4000億円を超す洋上風力など大型開発を計画し、資金調達における信用向上などを狙うとしている。

  アドウェイズ(2489):5.6%高の526円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を「アンダーウエート」から「中立」に上げた。同証が1億9000万円と予想していた海外広告の第1四半期営業損失が1億円にとどまり、20年3月期までの営業利益率も改善すると想定、業績予想を上方修正した。目標株価は285円から510円に変更。

  島精機製作所(6222):6.2%高の5490円。野村証券を割当先とする新株予約権を発行し、最大104億円を調達する。横編機事業の最強化に向けて新工場建設や設備投資などに充当。いちよし経済研究所の高辻成彦アナリストは、第1四半期決算を受けて昨年から力強く伸びていた主力の横編機がいったんピークを迎えるとの不安が出ていたこともあり、発表で先行きへの不安が和らぐ格好となったとの見方を示した。

  マクロミル(3978):5%高の2380円。メリルリンチ日本証券は投資判断「買い」を継続した。定量調査を中心に国内の売り上げが2桁成長、デジタルマーケティング拡大による収益ミックスの改善などもあり、今後3年のEPS成長率は30%と競合平均の8.7%を上回ると分析。18年6月期の営業利益は90億円と会社計画の84億円を上回ると想定、来期は109億円、再来期は130億円を見込む。

  ファステップス(2338):3.8%安の790円。18年2月期の営業損益計画を2000万円の黒字から2000万円の赤字に下方修正した。広告代理店業の連結子会社ピーアール・ライフを譲渡し、売上高が減少する。同子会社は大手広告代理店との競争激化などで業績が低迷、今後も回復の見込みがないとし判断し、売却することにした。

  エノモト(6928):1000円(17%)高の7040円ストップ高。9月末時点の株主を対象に1株を4株に分割すると発表した。投資単位当たりの金額を引き下げ、株式流動性の向上や投資家層拡大を図るのが狙い。同社は半導体用のリードフレームやコネクター、リレーなど電子部品を製造する。

  三社電機製作所(6882):100円(17%)高の694円ストップ高。4-9月期の営業利益予想を1億円から4億5000万円に上方修正した。半導体事業で主力のモジュール販売が堅調で売上高が想定を上回る。第2四半期末の配当金は7円を計画、前年同期の5円から増配となる。

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