中国の誤った短期金利データ-人民銀の不透明さ、またも混乱招く

  • 短期金融市場の指標金利が23日に急上昇し、後に修正された
  • この大幅上昇が誤りか新たな政策か市場関係者は判断が困難だった

中国人民銀行(中央銀行)が市場を驚かせる力は非常に強く、投資家は先週発生したデータのミスについて当初、それが政策シグナルかどうか頭を悩ませた。

A man walks past the People's Bank of China (PBOC) headquarters in Beijing, China, on Thursday, March 9, 2017. China's central bank plans to apply a stricter method for assessing banks' capital as part of efforts to contain financial-sector risks, people with knowledge of the matter said. Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

中国人民銀行

Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

  市場が注目している中国短期金融市場の指標金利が、23日の取引開始時に55ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の大幅上昇を示した。その後、この異例の大きな上昇は誤りだったと銀行間資金の取引センターNIFCが説明したと伝わったが、今回の混乱は金融システムの流動性を調整するために人民銀が銀行間市場の政策手段を曖昧な形で利用していることのマイナス面を示した。

  投資家は加重平均ベースの7日物レポ金利の変動を、人民銀の政策を判断する手掛かりとして注視している。

  コメルツ銀行の新興市場担当シニアエコノミスト、周浩氏(シンガポール在勤)は「23日の件がややこしかったのは、取引開始時の水準が驚きを伴ったことだ。可能性がないことではなかったために混乱が生じた」と分析。「サプライズ感のある動きは、人民銀が新たな政策措置を講じる際によく使う手だとみる傾向が市場参加者の間にある」と指摘した。

  ブルームバーグ・インテリジェンスによれば、人民銀はアジアの主要国・地域の中銀で政策の透明性が最も低い部類に含まれ、政策を伝えるために時折、市場に驚きを与える手段に出ることで知られる。

  2013年6月には、人民銀は「慎重な」金融政策という目標を変更しないまま、翌日物レポ金利を過去最高水準に誘導。市中銀行に対するストレステスト(健全性審査)だと捉えられた。香港市場にもその影響力を広げ、通貨の投機的取引に対抗するためにオフショア人民元の借り入れコストを信じ難い水準までつり上げたこともあった。

  米財務省の元中国専門家で、現在はTCWグループで新興市場ソブリン調査マネジングディレクターを務めるデービッド・ロービンガー氏は、「人民銀は透明性向上と市場との対話改善を大幅に進めた」としながらも、「人民銀のさまざまな当局者から数多くの発言が聞かれ、誰が権威を持って話しているのかを見定めることは時に困難だ。あらゆる中銀が市場の誘導に苦労しているが、ほぼいずれの尺度で見ても人民銀は依然として最も透明性が低い部類に属する」と述べた。

  人民銀に市場との対話改善をどのように進める計画かファクスで質問したが、コメントはなかった。

原題:China Rate Mixup Shows Risk of Poor Communication Scaring Market(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE