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ケネディクスが不動産投資クラウドファンディング開始へ、1万円から

  • 機関投資家向け私募ファンドに個人も投資可能な仕組みが特徴
  • IT活用の不動産テック第1弾、年明けからの事業スタート目指す

投資用不動産の運用資産規模で国内独立系1位のケネディクスは、インターネットを通じて不動産に投資するクラウドファンディングを早ければ年明けにも開始する。超低金利の運用難の中、個人がスマホを通じて1口1万円の少額から比較的高利回りの投資ができるようになる。

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東京都のビル

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  個人も買える不動産投資商品としてはJリート(日本版不動産投資信託)があるが、投資単位の小口化が進んでいるとはいえ「1口10万円台以下」が目立つ。これに対し、ケネディクスのクラウドファンディングは1口1万円からと、さらに小口となっているのに加えてネット上の操作だけで購入できる利便性もある。

  ケネディクスは投資型クラウドファンディング事業会社ビットリアルティを野村総合研究所と合弁で6月に設立、出資比率はケネディクスが8割、野村総研が2割となっている。機関投資家向け組成の私募ファンドにクラウドファンディングの投資家も参加できるのが特徴で、運用期間は半年から2年程度を想定している。

  運用利回りについてケネディクス執行役員の内田高弘氏は「4%以下になるだろう」との見方を示した。東証REIT指数の配当利回りは7月末現在、4%弱で推移している。世界的な低金利を背景にクラウドファンディング市場は米国で急拡大しており、内田氏は「数年以内に取り扱い規模を100億円台に伸ばしたい」と述べた。

  矢野経済研究所の調査によると、2016年度の国内クラウドファンディングの市場規模は478億円(見込み)と、12年度の72億円から6倍以上に拡大した。不動産投資クラウドファンディングで先行するロードスターキャピタルの利回りは4-5%台となっており、2年物で金利0.01%にとどまっているメガバンク3行の定期預金などに比べ妙味がある。ネットやスマホを通じて個人が投資先を見つける手法は、米国のように普及する可能性がある。

  野村証券の福島大輔アナリストは、不動産投資のクラウドファンディングについて「個人の不動産投資手法の広がりや多様性につながる」として、今後市場は拡大する可能性があるとの見方を示した。ただ、不動産市況が過熱化しているため、「個人投資家が要求する利回りが会社の用意する利回りとマッチングするかどうかがポイントだ」と述べた。

国内クラウドファンディングの市場規模

  ケネディクスの投資型クラウドファンディング事業を手掛けるビットリアルティは、第二種金融商品取引業の取得を目指している。システム構築には野村総合研究所が携わっている。

  ケネディクスは国内外の機関投資家からの資金を不動産投資ファンドで運用し、現在の受託資産残高は1兆8184億円(6月現在)と09年の9400億円から2倍に拡大した。内田氏は「不動産や金融、ITを融合するビジネスは今後急速に大きくなる」と述べ、今後は人工知能(AI)やブロックチェーン、ロボットアドバイザーなどを活用した不動産テック事業の新サービスも検討するという。

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