【債券週間展望】長期金利は一段低下か、オペ減額でも需給逼迫感強い

  • 減額しても買い入れ量が多いことには変わりない-メリル日本証
  • 10年債、来月の入札迫りマイナス金利への抵抗感強まる-岡三証

8月最終週(28日-9月1日)の債券市場では、長期金利が一段と低下すると予想されている。日本銀行が長期ゾーンの買い入れを減額したが、需給の逼迫(ひっぱく)感が根強く、買い圧力が掛かりやすいことが背景にある。

  長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは24日、流動性供給入札や短期国債入札が強い結果となったことを受けて0.02%まで低下。25日には残存5年超10年以下の買い入れが減額されたものの、需給の引き締まりを背景とする買いが継続して、0.015%と5月2日以来の水準まで下げた。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「日銀は緩和の看板を掲げながら国債の買い入れ量を減らしていく方向だと思われ、今のところは債券も為替も落ち着いた反応で順調に進められている感がある」とし、「減額しても買い入れ量が多いことには変わりなく、国内要因で売り材料がない中で、日銀の買い入れがあれば当然金利は下がってしまう」と指摘した。

  日銀オペは、28日に1年超5年以下、30日には5年超10年以下と10年超がそれぞれ予定されている。25日のオペが減額されたことで、減額懸念がくすぶる。メリル日本証の大崎氏は、「為替水準が変わらないもしくは円安方向になれば、28日に3-5年の減額もあり得る」とし、「来月のオペ運営方針では買い入れレンジを下げる可能性も十分ある」と言う。31日には9月のオペ運営方針が公表される。

  一方、財務省は29日、流動性供給入札を実施する。対象は残存期間15.5年超39年未満の銘柄で、発行額は4000億円程度となる。31日には2年利付国債入札が予定されている。発行額は2兆2000億円程度となる。

過去の2年債入札の結果はこちらをご覧下さい。

市場関係者の見方

*T
◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • 中期ゾーンが強い中、2年債入札で需給動向を確認、10年債は来月の入札が迫りマイナス金利への抵抗感が強まるだろう
  • 超長期ゾーン、20年債の割高感や流動性供給入札が意識される面もあり買いには慎重
  • 長期金利の予想レンジはゼロ~0.04%

  
◎JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長

  • 注目材料はオペ減額の可能性と、来月の買い入れ予定
  • 国債の担保需要が強いので、あまりレンジを引き下げないと金利が低下する可能性あり、減らしすぎると金利上昇を招く恐れもある
  • 長期金利の予想レンジはマイナス0.03~プラス0.04%

  
◎メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジスト

  • オペ減額、基本的に買い材料ではない中でも金利が下がってしまうというのは需給が締まっているということ
  • 10年債利回りがゼロ%を超えているところでも買い入れ減額しており、減らす方向でいくとみられる
  • 長期金利の予想レンジはゼロ~0.05%  

*T

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE