日銀国債買い入れ、長期ゾーン再び減額-オペ持続性高めるとの声

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  • 残存5年超10年以下の国債買い入れオペ、300億円減額の4100億円
  • 長期金利は0.015%と5月2日以来の低水準を更新

日本銀行は25日の金融調節で、長期ゾーンの国債買い入れを今月に入り2回目となる減額に踏み切った。債券市場では、需給の逼迫(ひっぱく)感が強まる中、大規模な買い入れ策の持続性を高めるために減額するチャンスと捉えたとみられている。

A Japanese national flag flies while signage for the Bank of Japan (BOJ) is displayed outside the central bank's headquarters in Tokyo, Japan, on Tuesday, March 15, 2016. The BOJ refrained from bolstering its record monetary stimulus as policy makers gauge the impact of the negative interest-rate strategy they adopted in January. Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本銀行

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  日銀が午前10時10分に通知したオペでは、この日予定されていた残存期間5年超10年以下の国債の買入額は4100億円と前回から300億円引き下げられ、1月23日以来の低水準となった。16日のオペでは、4700億円から4400億円に減額したばかりだった。

  日銀は5年超10年以下の買い入れオペで、財務省が月ベースで発行する10年債の額を上回る規模を買い入れ続けている。長期ゾーンの供給源となる入札は、流動性供給を除くと、9月5日の新発10年利付国債まで予定されておらず、市場の需給逼迫感は根強い。この日のオペ減額は需給緩和につながるはずだったが、債券価格はその後も上昇している。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「オペを減額しても円高を誘発しておらず、日銀にはチャンスだった。債券相場も堅調な地合い」と指摘。「日銀は金利コントロール策の持続可能性を高めるため、オペを減らせるうちに減らしたい。今後もこういうスタンスは意識されるだろう」との見方を示した。

  需給逼迫の背景には、日銀が積み上げてきた国債の大量保有のほかに、海外でくすぶる政治的・地政学リスクから投資資金を回避する流れ、また、9月末の中間決算に向けて国債の担保需要が高まっていることも要因にあるとみられている。

  このため、JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長は、「金利低下は特に5年以内、7年未満で生じやすくなっている」と指摘。「減額は市場にとってラッキーだ。早くも次の減額が焦点で、10年債利回りがマイナス圏に突入すればまた減らしてくるだろう。ただ、ジャクソンホール明けに円高が進んだら、減らしにくくなるかもしれない。中間決算要因はあと3週間ほど続くだろう」と述べた。

  この日の長期金利の新発10年国債347回債利回りは前日に付けた5月2日以来の低水準となる0.02%で始まり、午後には0.015%と水準をさらに引き下げた。長期国債先物の9月物は日銀のオペ通知後に上げ幅を縮小したものの、取引が進につれて上昇幅を広げ、中心限月としては4月25日以来の高値となる151円10銭を付けた。一方、東京時間の外国為替市場では、24日から始まった著名な中央銀行のトップが参加する米ワイオミング州ジャクソンホールでの年次シンポジウムへの関心からか、ドル・円相場は1ドル=109円60銭台を中心にした小動きに終始した。
  

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