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米国を直撃するハリケーンでは「ウィルマ」以来の強さとなる恐れ
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氾濫による道路閉鎖や工場の浸水などの被害予想も
ハリケーン「ハービー」の接近に伴い、米国の石油精製能力の約半分が集中するメキシコ湾岸地域の石油企業各社は、海上施設からの作業員の退避や製油所の稼働停止などの対応に追われた。テキサス州を直撃するハリケーンでは過去10年余りで最強となる恐れがあり、24日の商品市場ではガソリンや大豆などの価格が大幅上昇した。
現在「カテゴリー1」のハービーが勢力を強めて「カテゴリー3」として上陸した場合、米国を直撃するハリケーンとしては2005年の「ウィルマ」以来の強さとなる。

ハービーは今週前半にメキシコのユカタン半島を通り過ぎた後に再び勢力を強めた。日量約500万バレルを処理する精製施設の密集地域に向かっていると伝えられたことから、24日の取引でガソリン先物は5月以来の大幅高となった。
氾濫による道路閉鎖や工場の浸水などが予想されるほか、強風の影響で多くの家庭・企業が停電に見舞われる可能性もある。IAFアドバイザーズ(ヒューストン)の調査ディレクター、カイル・クーパー氏は、洪水が「極めて深刻なリスク」をもたらすと指摘した。
原題:Harvey Sends Gasoline Surging, Shuts Refineries on Way to Texas(抜粋)
(石油会社の対応や被害予想などを追加して更新します.)
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