ドル・円は上昇、ジャクソンホール見極め-国内勢の買いが下支え

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  • ドル・円は一時109円25銭まで上昇した後は伸び悩む
  • トランプ政権の不透明感やイベント見極めでレンジ感強まる-NBC

東京外国為替市場のドル・円相場は上昇。トランプ大統領の発言を受けた米政権運営を巡る不透明感が重しとなる一方、この日から始まるジャクソンホールでの年次カンファレンスを前にしたポジション調整の動きが下支えした。

  ドル・円相場は午後3時20分現在、前日比0.1%高の1ドル=109円14銭。朝方は前日の海外時間のドル安・円高の流れを引き継ぎ一時108円85銭と3日ぶりの水準まで下落したが、仲値にかけて買い優勢に転じると109円25銭まで上昇。ただ、その後はイベントを意識して伸び悩んだ。前日の海外時間には、トランプ大統領が国境の壁建設予算を巡り政府機関を閉鎖の瀬戸際に追い込むこともいとわない考えを示したほか、7月の米新規住宅販売が予想を下回ったことを受けて、米10年債利回りが低下し、ドル安・円高が進んでいた。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は、ドル・円相場について「仲値にかけて国内の実需やリアルマネーの買いで上昇した」と説明。一方で「国内勢の買いがドル・円を支えるもののトランプ政権の不透明感が重しとなっているほか、ジャクソンホールでの中央銀行高官の発言を見極めるとのスタンスから、ドル・円を買い上がるのは難しそう。109円ちょうどを中心としたレンジ相場になりそうだ」との見方を示した。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は「ジャクソンホールのイベントを前に、108円台は最近のレンジの下限ということで堅さが見られている」と述べた。

  ワイオミング州ジャクソンホールで開かれるカンザスシティー連銀主催の年次カンファレンスでは、25日の日本時間午後11時にイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長、同26日の午前4時にはドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁がそれぞれ講演する。

  ANZの吉利氏は、イエレンFRB議長の講演について「バランスシートの縮小を控えてハト派的な内容にはなりづらい上、インフレについてもいずれ上がるというスタンスも変わらないだろう」と予想。足元の為替相場がドルショート(売り持ち)に傾いていることから、「ドルの買い戻しの材料になりやすく、ドル・円は110円後半までの戻りは十分にあり得る」との見方を示した。

  この他、米10年債利回りが時間外取引でやや上昇していることもあり、ドルは対ユーロ、対ポンド、対オーストラリアドル、対ニュージーランドドルなどで買いがやや優勢となった。

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