パッシブ運用がブームとなっており、その恩恵を受ける一角は指数連動ファンドの基になる指数を算出する会社だ。指数の設計者たちは上場投資信託(ETF)や投資信託に指数の利用を許諾することで巨額の料金を受け取っている。

  しかし、こうしたファンドの売りは低手数料だ。手数料が低いほど商品が売れるので、一部の資産運用会社はコストを下げるために料金の低い指数会社を利用したり社内に指数設計部門をつくったりすることにした。

  ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は「安泰なものなどない」と話す。「ETF会社が絶対に尊重するような指数の数は恐らく片手の指で数えられる。それ以外はどれも脅かされる」と同氏は述べた。

  世界の3大指数提供会社、S&PグローバルMSCI、そしてロンドン証券取引所グループ傘下のFTSEラッセルを合わせた指数収入は6月までの半年で10億ドル(約1090億円)を超えた。決算資料によれば、前年同期は8億5800万ドルだった。

  指数連動のETFの運用資産は米国で今や3兆ドルに達する。ETF設定会社は運用資産の何%かを指数会社に支払うのが典型的だ。MSCIの場合、1-3月(第1四半期)の料率は平均3.08ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)だった。10億ドル規模のファンドなら30万8000ドルになる。

  S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスのアレックス・マトゥーリ最高経営責任者(CEO)は、事業拡大につながると思われる水準に料金を設定すると説明。料率が下がっても「資産が増えて増収となるならそれは正しい戦略だ」と語った。

  一方、FTSEラッセルのマーク・メークピースCEOは、コストは重要だが全てではないと言う。「料金だけで競争すればアイデアの勝負で負けだ。アイデアと最高の商品で闘っているのであって、コストは二の次だ」と話した。

  ブルームバーグ・ニュースの親会社であるブルームバーグ・エル・ピーは、S&P、MSCI、FTSEラッセルと競合する指数事業を保有している。

原題:Math Geeks Behind ETFs Scramble to Defend $1 Billion Bonanza (1)(抜粋)

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