TOPIX5日ぶり小反発、為替落ち着き-業績期待の鉄鋼や非鉄高い

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  • 為替は1ドル=109円20銭台、前日の日本株終値時点と同水準
  • 24日の米ジャクソンホール会議待ち、売買代金は4カ月ぶり低水準

22日の東京株式相場はTOPIXが5営業日ぶりに小幅に反発。為替相場の落ち着きや4日続落による短期売られ過ぎ感から見直し買いが入りやすく、野村証券が目標株価を上げた鉄鋼株が買われ、非鉄金属や電機も上昇。ただ北朝鮮情勢や米政権に対する不透明感から上値は重く、日経平均株価は5日続落した。

  TOPIXの終値は前日比0.93ポイント(0.1%)高の1596.12、日経平均株価は9円29銭(0.1%)安の1万9383円84銭。日経平均の5日続落は2016年5月6日までの6日続落以来の長さ。

  富国生命保険の山田一郎株式部長は、日本株は「短期的な売られ過ぎ感があった。米国株の下げ止まりや円高からの若干の戻りで買い戻された」と指摘。ただ「期待インフレの低下などで米長期金利は低下してきており、方向感はまだ円高。上値を買っていこうという投資家はいない」と話した。

東証内

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  24日に米ジャクソンホールで開かれるカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムが注目される中、きょうの為替市場はおおむね1ドル=109円20銭付近と、前日の日本株市場の終値時点109円27銭とほぼ同水準で推移した。21日の海外為替市場では一時108円64銭とドル・円高に振れたが、円高は長続きしなかった。

  岩井コスモ証券投資調査部の有沢正一部長は「ジャクソンホール会議では欧米の金融政策の方向性を見極めたい。ただ、たとえ金融引き締め論が後退しても、マーケットはすでに金融引き締めのピッチは速くならないことを織り込んでおり、金利のさらなる低下は考えにくく、円高に向かうリスクはそれほどない」と指摘する。また、東証1部の予想PERは15.3倍と年初来最低水準に並び、業績比較での割安感を手掛かりとした買いが入りやすくなってきた。

  ただ、北朝鮮情勢など地政学リスクへの警戒感は根強く、きょうのTOPIXと日経平均は前日の終値を挟んでもみ合い、方向感が定まらなかった。北朝鮮は22日、米国が米韓合同軍事演習への警告を無視したため「無慈悲な報復」に直面するだろうと警告。一方、ハリス米太平洋軍司令官は「米国は北朝鮮のミサイルを破壊する能力に自信」と会見で述べた。岩井コスモ証の有沢氏は「北朝鮮情勢は全く読めず、米韓軍事演習が終わるまでリスクはくすぶる。海外不透明要因は多い」とみている。

  東証1部33業種では、鉄鋼のほか、金属市況高で非鉄金属、電機、その他製品、証券・商品先物取引、卸売など19業種が上昇。倉庫・運輸、陸運、食料品、建設など内需一角が下落率上位に並び、14業種が下落。「業種の物色は日替わりで大きな流れはない。ドル・円が若干でも底堅いとやや外需が買われ、内需が売られるという傾向がきょうもみられる」と富国生命の山田氏は話していた。

  売買代金上位では、アナリストが中国事業を評価したTHK、野村証券が目標株価を上げたキーエンスが上昇。野田総務相が携帯電話大手に通信料のさらなる値下げを促す考えを強調したと読売新聞が報じ、KDDIやNTTドコモは下落。ダイキン工業やJR東日本も安い。

  • 東証1部の売買高は13億1491万株、売買代金は1兆7142億円と4月17日以来の低水準
  • 上昇銘柄数は966、下落は919

  

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