8月21日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:下落、ドル指数は4日以来の安値-ジャクソンホール待ち

  21日のニューヨーク外国為替市場では薄商いの中をドルが下落。ドル指数は米雇用統計が発表された4日以来の安値水準となった。カンザスシティー連銀が今週後半にジャクソンホールで開く年次シンポジウム待ちの雰囲気が強かった。

  同シンポジウムではドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁やイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が講演する。米10年債利回りがわずかに低下し、株式相場がもみ合う中、ユーロは午後の取引でこの日の高値を付けた。トレーダーによると、米韓軍事演習が始まり、北朝鮮問題を巡る懸念も根強かった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前営業日比0.3%低下。ドルは対円で0.2%安の1ドル=108円98銭。対ユーロでは0.5%下げて1ユーロ=1.1815ドル。
  ドルは主要10通貨全てに対して下落した。欧州や英国、米国のトレーダーによれば異例の薄商いで、出来高は先週のどの営業日より少ない。

  対ドルでのユーロは1.1790ドル近辺で損失覚悟の買い戻しを巻き込み、この日の高値1.1828ドルを付けた。ただ、1.1800-1.1820ドルの水準では売りが出たため、ユーロ上昇の勢いは弱まった。テクニカルな上値抵抗線は14日高値の1.1838ドル、もしくは11日高値の1.1847ドルのもよう。行使価格1.1850ドルでは大口のオプション取引が22日に満期を迎えるため、同水準付近では取引が活発になる可能性が高い。

  イエレン議長は米東部時間25日午前10時から金融安定について話す。ドラギ総裁はその5時間後に講演する。ECBの量的緩和変更について新たな見解が示されるとの期待は低いが、ドラギ総裁はユーロ圏の景気が改善したとの認識を示すと予想されている。

  対円でのドルは一時108円64銭まで下げた。テクニカルな支持線は18日に付けた4カ月ぶり安値の108円60銭と、トレーダーの間ではみられている。この水準を割り込めば、年初来安値である108円13銭に向かって下落し、同水準を割り込む可能性もある。

欧州時間の取引

  ユーロは21日移動平均であるテクニカル上の抵抗線1.1765ドルを上抜け、前週末の高値1.1774ドルも上回った。

  対円でのドルの取引も商いが薄く、ドルは108円80銭をやや下回る水準で小口の損切りの売り注文が発動した可能性がある。  
原題:Dollar Drops for 2nd Day in Quiet Trading Ahead of Jackson Hole(抜粋)
USD Hits Lowest Since Jobs Data, EUR Regains 1.1800: Inside-G10(抜粋)

◎米国株:薄商いの中で小幅に上昇-ジャクソンホール控え様子見

  21日の米株式市場では主要株価指数が3営業日ぶりに上昇。薄商いの中で方向感に欠ける展開だったが、引け際1時間に上昇しプラス圏で終えた。ジャクソンホールで開かれるカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムを控えて、様子見姿勢が強まった。

  ピーター・ゴーブズ氏らシティグループのアナリストは顧客リポートで、今週の重要イベントは24日にジャクソンホールで始まる中央銀行トップらによるシンポジウムだと指摘。「米国での全般的な低インフレ環境や、当局のバランスシート縮小が比較的早期に始まる可能性を踏まえると、市場の注目はイエレン議長に集まりそうだ」と述べた。

  S&P500種株価指数は前営業日比0.1%高の2428.37。ダウ工業株30種平均は29.24ドル(0.1%)上げて21703.75ドル。

  S&P500種の業種別11指数では不動産が1.1%高と最も大きく上昇。一方でエネルギー指数は0.6%下げた。

  S&P500種の出来高は30日平均を20%下回った。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)は13.2に低下した。前週末は14.3だった。

  ムニューシン財務長官はこの日、プライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社の運用マネジャーなどに支払われる「キャリードインタレスト」への税優遇措置について、雇用を創出する企業に対しては継続する一方で、ヘッジファンドマネジャーに対しては廃止する可能性があると述べた。
原題:U.S. Edge Higher, Dollar Declines as Bonds Rise: Markets Wrap(抜粋)
原題:U.S. Stocks Edge Higher as REITs Gain, Energy Declines(抜粋)

◎米国債:上昇、ジャクソンホール会合や社債償還を控え薄商い

  21日の米国債相場は上昇。10年債先物は狭いレンジでの値動きにとどまり、米国時間の取引開始前からの上げを維持した。中央銀行当局者の講演が予定されている米ワイオミング州ジャクソンホールの会合が待たれる中、薄商いだった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前週末比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.18%と、6月末以来の低さ。

  オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)によれば、米国での12月利上げの確率は27%と、前週末18日の32%から大幅に低下した。
  
  シティグループのピーター・ゴブス氏ほかストラテジストは顧客向けリポートで「今週の主要イベントはジャクソンホールで24日に開幕する中央銀行政策シンポジウムだ。米国のインフレ動向の全般的な低さ、そして米金融当局によるバランスシート縮小が比較的近い将来行われる確率の高さを踏まえると、市場の注目はイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長に集まりそうだ」と指摘した。会合にはドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁も出席を予定している。

  現在の閑散取引は、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴなど銀行が数週間以内にまとまった社債償還を控えており、こうした借り換えに絡む起債が相次ぐ見通しに投資家が身構えている可能性を示している。ブルームバーグ・インテリジェンスによると、世界の民間銀行は向こう4週間に最大360億ドル相当のドル建て債借り換えを実施する可能性がある。
原題:Treasuries Rally as Eurodollars Outperform, Swap Spreads Tighten(抜粋)
原題:U.S. Stocks Advance, Dollar Drops as Bonds Rise: Markets Wrap(抜粋)
原題:USD Swap Spreads Tighten as Bank Refunding Issuance Looms(抜粋)
  

◎NY金:上昇、米韓合同軍事演習で緊張再燃を警戒

  21日の金先物相場は、上昇した。米韓合同軍事演習が始まり、北朝鮮との緊張が再び高まる恐れがあるとの臆測が背景。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前営業日比0.4%高の1オンス=1296.70ドルで終了。

  「米韓軍事演習が開始され、金の需要は高止ましよう」とオイゲン・ワインベルク氏らコメルツ銀行のアナリストがリポートで指摘。「このところある程度下火になっていた米朝間の対立が再燃する可能性がある」とした。

  銀先物は上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物とパラジウム先物は共に上げた。
原題:PRECIOUS: Gold Rises as U.S., South Korea Start Military Drills(抜粋)

◎NY原油:反落、前週末の大幅高を受けた利益確定売り

  21日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は大幅反落。前週末の急伸を受けて、利益確定の売りが優勢になった。

  みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレクター、ボブ・ヨーガー氏は電話取材に対し、「やや行き過ぎだと市場参加者が考え始める水準に達したのかもしれない。ブレントの投機的な持ち高はかなりのロングとなっていたため、幾らか持ち高を減らす動きが見られる」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI原油先物9月限は前営業日比1.14ドル(2.35%)安い1バレル=47.37ドルで終了。同限月は22日が最終取引日となる。ロンドンICEの北海ブレント10月限は1.06ドル下落の51.66ドル。
原題:Oil Drops in New York and London as Bulls Charge for the Exits(抜粋)

◎欧州株:続落、10日ぶり安値-ドイツ銀など銀行株が安い

  21日の欧州株式相場は10日ぶりの安値を付けた。食品・飲料株が買われたものの、銀行株への売りが全体を押し下げた。

  ストックス欧州600指数は前週末比0.4%安の372.72で引け、200日移動平均線を下回った。
ドイツ銀は2.4%下げ、銀行株指数は8週間ぶりの低水準に沈んだ。英FTSE100指数は0.1%安、フランスのCAC40指数は0.5%下落。ドイツDAX指数は3営業日続落した。ストックス600指数の業種別19指数のうち上昇したのは3指数だけだった。

  個別銘柄では、自動車メーカーのフィアット・クライスラー・オートモービルズが6.9%上昇。製薬会社ヒクマ・ファーマシューティカルズは4.7%高、ドイツの後発医薬品メーカー、シュターダ・アルツナイミッテルは3.8%値上がり。
原題:European Stocks Decline as Deutsche Leads Bank Shares Lower(抜粋)

◎欧州債:中核国債が上昇-薄商いの中を株安が支え

  21日の欧州債市場ではドイツ国債先物が寄り付きから欧州株安を手掛かりに上昇。その後は上下1.4bpのレンジ内での取引に終始した。トレーダーらによると、資金の流れが乏しく、出来高も少なかった。

  周辺国債も中核国債に追随して上昇。ただ、ドイツ10年債に対するイタリア国債の利回り上乗せ幅は1.5bp拡大。9月の起債再開を控えて、アナリストらはイタリア国債に対しいっそう弱気に傾いている。

  ECBの公的部門債券購入プログラム(PSPP)需要もまた控えめだった。ECBの週次データで購入額は83億ユーロと、前週の97億ユーロ、10週間平均の113億ユーロをいずれも下回った。
原題:Core Bonds Rally in Low Volumes as Stocks Slip; End-of-Day Curve(抜粋)

(NY外為を更新します.)
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