ドルは109円前半、バノン氏退任で米政権混乱の収束期待も北朝鮮重し

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  • 朝方に一時109円42銭まで上昇後は伸び悩む
  • 米韓合同演習への懸念強いが北朝鮮は静観-FXプライムbyGMO

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=109円台前半で推移した。保守強硬派のバノン首席戦略官の退任を受けて、トランプ米政権を巡る混乱がいったん収束に向かうとの期待からドル買い・円売りが先行したが、北朝鮮情勢への警戒感も根強く上値は限定的だった。

  21日午後3時35分現在のドル・円は前週末比ほぼ変わらずの109円15銭。朝方に一時109円42銭まで上昇した後は伸び悩み、欧州時間にかけては109円10銭まで水準を切り下げる場面もあった。前週末には一時108円60銭と4月19日以来のドル安・円高水準を付けていた。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%高の1159.28。

  三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、ドル・円について、「バノン首席戦略官が辞任し、米政権内部のぐらつきが収まるとの見方からドル売りがいったん収まった形」と指摘。「基本的な流れは変わっていない。前週のドル売りの背景は北朝鮮情勢、トランプ政権の人種問題発言や人事のごたごたなど。バノン辞任が全てではない」と語った。

  ホワイトハウスは18日、スティーブ・バノン氏が首席戦略官の任務を退くと発表した。

1万円紙幣と100ドル紙幣

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

バノン首席戦略官退任についてはこちらをご覧下さい。
  
  米韓合同軍事演習が21日、31日までの日程で始まった。北朝鮮外務省は、朝鮮中央通信を通じて声明を発表。米国が敵意を継続し、自らの核兵器での威嚇を続ける限り、北朝鮮が核兵器への道から一歩も遠ざかることはないとの姿勢を示した。

  FXプライムbyGMOの柳沢浩チーフアナリストは、市場では米韓合同演習に対する懸念が強いとしながらも、「今のところ北朝鮮に動きがない。取りあえずは静観しているということでドルが買い戻されている」と説明。「今週はジャクソンホールもあるが、イエレンFRB(連邦準備制度理事会)議長もあまりはっきりしたことは言わないのではないか」と語った。

  各国中央銀行関係者が参加する米カンザスシティー連銀主催年次シンポジウム(ジャクソンホール会議)は、24日から26日まで開催される。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.2%安の1ユーロ=1.1741ドル。ユーロ・円相場は0.2%安の1ユーロ=128円14銭。

  三井住友銀の宇野氏は、ユーロ・ドルについて、「前週はスペインでテロ事件があって、一気に買い進める環境ではない」と述べた。

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