日本株は4日続落、根強い北朝鮮警戒と米政治不安で金融や輸出安い

更新日時
  • 米韓合同軍事演習が始まる、地政学リスクを意識
  • バノン米首席戦略官退任後も米政権不透明感続く-あすかAM平尾氏

21日の東京株式相場は4営業日続落した。北朝鮮情勢や米政治への懸念が根強いなか、為替がやや円高方向に推移し、時価総額上位業種が下落した。銀行や保険など金融、電機や機械など輸出関連の下げが目立ち、東証1部の売買代金は6月26日以来の低水準。

  TOPIXの終値は前週末比2.17ポイント(0.1%)安の1595.19、日経平均株価は77円28銭(0.4%)安の1万9393円13銭。

  あすかアセットマネジメントの平尾俊裕社長は「北朝鮮や過激派組織『イスラム国(IS)』を巡る地政学リスクや米政権に対する不透明感がある。トランプ政権に対する市場の期待はすでにかなり剥げているが、良くなっていくようには見えない」と指摘。日本株は「懸念材料はかなりあっても買い材料は特になく、こう着状況でも下落方向のリスクがある」と話した。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米国と韓国による合同軍事演習が21日、始まった。これに先立ち北朝鮮は19日、米国が自らの核兵器での威嚇を続ける限り、北朝鮮が核兵器への道から一歩も遠ざかることはないと朝鮮中央通信(KCNA)を通じて声明を発表した。

  東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは「北朝鮮は軍事演習に合わせてミサイルを撃つかもしれず、9月9日の建国記念日まで警戒感は残る」とみている。

  米政治の不透明感も相場の下落要因。米ホワイトハウスは18日、バノン氏が首席戦略官の任務を退くと発表した。保守的な大衆主義の象徴的な存在だった同氏の退任を受けて、18日の海外為替市場では1ドル=109円60銭までドル高・円安に振れたものの、きょうは109円10-40銭台で推移、円安は続かなかった。トランプ政権は「メンバーが代わり政策がどう変わるのか分からない。減税も難しく身動きがとれなくなっている」と野村証券の山口正章エクイティ・マーケット・ストラテジストは述べた。

  東証1部33業種別では、証券・商品先物取引、銀行、ゴム製品、保険、電機、食料品、精密機器、その他金融など16業種が下落。金融株の下げについて、野村証の山口氏は「米金融当局者のインフレ期待は後退しており、米利上げ期待が低下、金融株は上がりにくい」と話す。電気・ガス、金属製品、鉱業、建設、海運など17業種は上昇。

  売買代金上位では、クレディ・スイス証券がカタリスト不足が続くとした東京エレクトロン、SMBC日興証券が目標株価を下げたコニカミノルタ、H形鋼価格の据え置きが失望された東京製鉄、岩井コスモ証券が投資判断を下げた関東電化工業が下落。半面、JPモルガン証券が投資判断を強気に上げた三菱ケミカルホールディングス、イタリアの子会社売却で今期営業利益予想を引き上げたLIXILグループは高い。

  • 東証1部の売買高は14億690万株、売買代金は1兆7535億円
  • 上昇銘柄数は1038、下落は852
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