「レッドライン」に近づく朝鮮半島情勢、韓国依存高い企業に暗雲

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  • 米韓は今週、毎年恒例の軍事演習を実施-米朝間の緊張あおる恐れ
  • 韓国はスマートフォンやTV、自動車のサプライチェーンの重要部分
金正恩は「核を操る狂人」か「抜け目のない独裁者」か-人物像を探る

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長とトランプ米大統領の非難の応酬を受け、米韓が今週実施する毎年恒例の軍事演習は米朝関係の緊張を再燃させる恐れがある。緊張がエスカレートして商業活動を抑制すれば、韓国に収入の多くを依存する外国企業は痛手を受けそうだ。

  世界が新たな非難合戦に備える中、財務諸表を基に韓国関連事業の大きい企業を以下のチャートにまとめた。

  韓国の文在寅大統領は先週、北朝鮮が韓国の設定した「レッドライン(越えてはならない一線)」に近づいていると述べており、南北朝鮮の深刻な紛争になれば商業面で多大な混乱を招きかねない。その場合、韓国はスマートフォンや自動車、薄型テレビなどあらゆる製品のサプライチェーンで重要な国であるため、企業や世界経済に影響が広がり、北朝鮮のミサイルの射程にある韓国に製造工場や従業員を抱える企業は紛争の矢面に立たされることになる。

  韓国で10億ドル(約1093億円)以上を稼ぐ外国企業のリストでテクノロジー企業が目立つのは驚くことではない。携帯電話用半導体メーカーで最大手の米クアルコムと半導体製造装置のアプライド・マテリアルズはいずれも世界売上高の約17%を韓国で稼ぐ。欧州最大の半導体メーカー、 ASMLホールディングは世界全体の売上高の約4分の1を韓国で得ている。

  BMIリサーチのグローバル・コモディティーストラテジスト、ジョン・デイビス氏(ロンドン在勤)は、「韓国は中間財の大きな輸出国であり、世界のエレクトロニクス製品のサプライチェーンでかなりの部分を占める」と述べ、 「仮に施設が破壊されて韓国事業が中断されたり、長期にわたる遅れが生じたりする場合、世界中の企業のサプライチェーンが混乱するだろう」と予想した。

  クアルコム、アプライド・マテリアルズ、ASMLの担当者はコメントを控えた。

  他の多くの企業も韓国への直接投資や国際的なサプライチェーンの一部を通じて痛手を受けやすい立場にある。米防衛関連企業などは韓国でかなりの売り上げがあるが、内訳を明示していないためリストには掲載されていない。

  韓国の消費者に依存する企業も紛争発生の場合に影響を受けそうだ。BMWやメルセデス・ベンツは輸入車販売でトップクラス。スターバックスは韓国での売り上げについて明示していないが、コリア・ヘラルド紙によると、昨年の売上高は1兆ウォン(約960億円)を突破したと予想されていた。韓国は世界で5番目にスターバックスの店舗が1000カ所を上回った。

  韓国での売上高を公表している企業の中で、同国でのゴルフ人気の恩恵を受けているのはアクシネット・ホールディングス。デービッド・メイヤー最高執行責任者(COO)によると、タイトリストブランドのゴルフ製品の販売は韓国内で「全般にわたって」伸びている。また、韓国での売上比率が最も高い消費関連企業は日本のイオン傘下のミニストップ。同社は韓国で約2400店舗を展開し、日本国内よりも店舗数は多い。

原題:South Korea’s Red Line Threatens Bottom Line for These Firms (1)(抜粋)

(ミニストップなどの企業を追加して更新します.)
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