【端末活用術】トランプ・ラリー縮小、弱気兆候示す「等ウエート指数」

  • 上昇率はS&P500が15.2%、等ウエートは12.9%-米大統領選後で
  • マイナス・スプレッドは最大-アナリストは2指数連動推移を望む

米国株式相場のトランプ・ラリーが以前のように市場全体に広がらず、弱気な兆候として捉えられるであろう。

  時価総額加重平均のS&P500種株価指数で、全銘柄を均等に組み入れる「等ウエート指数」(the equal-weighted index)が本来のS&P500をアンダーパフォームしている。スプレッドは去年の米大統領選以来で最も拡大した。ブルームバーグ端末の「スプレッド分析」機能を使い、各指数のパフォーマンスを比較する。また「活況銘柄」機能により騰落レシオを把握する。

Equal-Weighted S&P 500 Versus Market-Cap S&P 500.

  時価総額加重平均指数と等ウエート指数を比較することで、ファーマ-フレンチのファクターモデルの要素「時価総額リスクファクター」の影響を確認できる。このファクターは株式相場全体が上昇する中、リスクが比較的高い中小企業株がアウトパフォームするということを指している。これは中小企業株が外的ショックを受けにくいビジネス環境が整ってすることを示し、株式アナリストはこの2指数が連動して推移することを望ましく思っている。

  • 左上のコマンドラインに”S&P equal”と入力、”S&P 500 Equal Weighted Index”を選択する。メニューからHSスプレッド分析を選択する。ショートカットキーはSPW Index HS
  • 左上の Buy ボックスに”S&P500”と入力、”S&P 500 Index”を選択する。Sellボックスに SPW Index が入力されていることを確認
  • 青色・オレンジ色の左右を指している矢印のアイコンをクリックすると、Buy と Sell ボックスに入力されているティッカーを入れ替えられる
  • 日付のレンジを米大統領選から8月15日までに設定 – “11/08/2016 – 08/15/2017”
  • 「標準化」のボタンがチェックされていることを確認

  去年11月の米大統領選から8月15日までにS&P500指数は15.2%上昇したが、等ウエート指数は12.9%しか上がっていない。これはチャートの上半分に表示されている。パフォーマンスのスプレッドの推移は下半分に表示され、現時点で等ウェイト指数が2.3%アンダーパフォームしていることが確認できる。このマイナス・スプレッドは大統領選以来で最大だ。

  同様の分析を国内株式でする場合、海外の投資家に採用されている時価総額加重平均のベンチマークMSCI Japanおよびその等ウェイト版を使用する。ショートカットキーはM6JPEW <Index> MXJP <Index> HS である(設定により指数の順番を入れ替える)。日付のレンジを2016年11月8日から2017年8月15日までに設定し、標準化のチェックボックスをクリックする。

  この分析の結果、等ウェイト指数が18.4%上昇したのに対して時価総額加重平均指数は17.2%とわずかにアウトパフォームしているのがわかる。7月24日時点で1.8%もアウトパフォームしていたが、現時点では1.2%に縮小している。

  株式相場が転機を迎える時、時価総額リスクファクターが反対に作用して中小企業株が先行して下落する傾向が見られる。ブルームバーグ端末の「活況銘柄」機能で、S&P500種の何銘柄が直近52週間の最高値・最安値を付けたかを確認して「騰落レシオ」を計算できる。

S&P 500 members set 52-week lows

  • 左上のコマンドラインに”S&P500”と入力、”S&P 500 Index”を選択する。
  • 再度コマンドラインに “MOST”と入力、”活況銘柄”を選択する。ショートカットキーはSPX <Index> MOST
  • “52週高値”か”52週安値”のタブを選択し、左パネルの高値・安値の下にある「全イベント」チェックボックスを外す。これをチェックしておくと、各銘柄が都度高値・安値を付けた日にリストに表示されるので、同じ銘柄が複数リストに載ることがある
  • 日付のレンジを08/01/17 – 08/15/17に設定

  上記のようにすると52週高値を付けたのは94銘柄、安値を付けたのは40銘柄となる(15日時点)。高値と安値を付けた銘柄数の比率は約2.4対1となる。安値を付けた銘柄はエクソンモービルやジョンソン・コントロールズなどが挙げられる。

  日付を07/01/17 – 07/31/17と7月にさかのぼると112銘柄が高値、32銘柄が安値を付けており、比率は 3.5対1と8月時点よりも比較的高いのが確認できる。6月時点では68と13だったので、5対1となる。

  同様の分析を国内株式でするには株価指数をTPXに設定し、日付レンジを上記のように設定する。8月では481銘柄が高値、31銘柄が安値を付けたので比率はSPXと比べて大幅に高い15.5対1となる(15日時点)。

  ブルームバーグ・インテリジェンスのリポートによると、S&P500については「モメンタムが減速し、騰落レシオが落ち込んでいるのが際立っている」。このようなシグナルは市場の転機の兆しと捉えられ、今後も注意深く監視するのが賢明かもしれない。

英語原文:Trump Stock Rally’s Breadth Falters as Equal-Weight S&P 500 Lags

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