8月18日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル軟調、政治混乱で-円は対ドルで上げ縮小

  18日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落し、円は上昇。ただ円は、対ドルで一時下げに転じる場面があった。ホワイトハウスのバノン首席戦略官が退任するとの報道に反応した。

  この日市場では朝方からバノン氏の去就を巡りさまざまな観測が広がっていたことから、同氏退任が正式に発表されるとリスク選好が戻った。円は対ドルでの上げを縮め、主要10通貨の大半に対して値下がりした。
  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%安。円は対ドルで0.4%高の1ドル=109円18銭。一時は108円60銭に上げる場面もあった。

  ユーロは0.3%上げて1ユーロ=1.1761ドル。

  トランプ政権を巡る最近の混乱に加え、スペインでのテロ攻撃もあり、市場の不安は続いている。この日も朝方は逃避の動きが強まり、ドルは一時108円60銭と4月19日以来の安値を付けた。バージニア州で先週起きた白人至上主義者らと反対派との衝突に関するトランプ大統領の発言を巡っては2012年の大統領選挙で共和党候補だったミット・ロムニー氏も批判を展開した。

  来週始まる米韓の軍事演習で北朝鮮からは新たな反応が見られる可能性はあるが、現在のところ市場への大きな影響はないとみられる。トランプ大統領は週末に国防・外交政策チームと協議するが、主なテーマはアフガニスタンを巡る政策となる見通し。

  ドルは対円で一時109円60銭の高値を付けた。109円10銭を抜けた時点でストップロスの買い注文が発動したと、ニューヨークのトレーダーは述べた。ドル・円の取引は活発で、米韓の軍事演習が控えていることから、市場では逃避需要が再び高まる可能性がある。

  TDセキュリティーズのストラテジスト、マーク・マコーミック氏はドルについて、対円は割安なようにみえると指摘。分析モデルに基づけば、112円50銭付近が適正水準だと説明した。「今はリスク選好のみで相場は動いている」と述べた。

  欧州の複数のトレーダーによればユーロは、ヘッジファンドによるの買いで欧州時間に1.1774ドルを付けたが、その後はやや上げを縮めた。
原題:Dollar Holds Losses Amid Political Turmoil; Yen Trims Gains(抜粋)

◎米国株:下落、バノン氏退任で上昇も引け際にマイナス転落

  18日の米国株相場は小幅安。S&P500種株価指数は朝方に日中安値をつけた後、スティーブ・バノン首席戦略官の退任を手掛かりにプラスに転じる場面もあったが、引け間際に下げた。
  S&P500種株価指数は前日比0.2%下げて2425.55。ダウ工業株30種平均は76.22ドル(0.4%)安の21674.51ドル。ナスダック総合指数は0.1%低下した。

  米政権入り後に物議を醸していたバノン氏の退任が決まったことで、トランプ大統領への信頼感が多少は戻る可能性がある。バージニア州シャーロッツビルで起きた白人至上主義者らと反対派との衝突に関する発言で、大統領の執務能力や政権チームの今後が疑問視されている。
  恐怖指数として知られるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ-指数(VIX)は、バノン氏解任の報道を受けて大幅低下。ただ引けまでに下げ幅は縮小した。

  S&P500種の業種別11指数では不動産が下落率最大。一方、公益事業やエネルギーは上昇した。

  EPFRグローバルのデータによると、北朝鮮問題が緊迫化した影響にトランプ政権の刺激策を巡る懐疑論が加わり、米国株ファンドからの資金流出が拡大している。17日にバルセロナで起きたテロで少なくとも13人の死者が出たことで、テロ懸念の高まりも不安材料に加わった。
原題:Stocks Pare Early Losses as Trump Lets Bannon Go: Markets Wrap(抜粋)
原題:MACRO MUSINGS: Economic Nationalism Hits a Snag on Bannon Exit(抜粋)

◎米国債:小幅安、バノン首席戦略官の退任で下げに転じる

  18日の米国債相場は小幅安。朝方は上昇していたが、トランプ政権の首席戦略官を務めたスティーブ・バノン氏が任務から退くと伝わると、売りが優勢になった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上げて2.19%。

  ニュースサイトのアクシオスが匿名の関係者複数の情報として、バノン氏の去就を巡り「間もなく」決定が下されると報じていたことから、ホワイトハウスがバノン氏退任を確認した後の市場の反応は限定的だった。  

  米バージニア州シャーロッツビルで先週末起きた暴力行為に対するトランプ大統領の発言は強い非難を招いた。市場ではトランプ氏が政権をまとめ、経済政策に集中して取り組めるのかどうか疑問の声が高まっている。バノン氏退任は市場の動揺をある程度緩和するとみられている。

  アクシオスの報道が伝えられるまで、米国債は上昇していた。ワシントンの混乱がリスク資産に売り圧力をかけ、米国債に逃避需要が集まっていた。

  5年債と30年債のイールドカーブは約1bpフラット化した。5年債利回りは1bp上昇して1.76%、30年債利回りはほぼ変わらずの2.78%だった。  
原題:Treasuries Bear Flatten as Bannon Departure Supports Risk Assets(抜粋)

◎NY金:小安い、1300ドル台維持できず-バノン氏退任を嫌気

  18日の金先物相場は小安く引けた。スティーブ・バノン米大統領主席戦略官退任に関するホワイトハウス発表を嫌気して下げに転じた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.1%安の1オンス=1291.60ドルで終了。一時は、1.1%高の1306.90ドルと、昨年11月以来の高値を付けた。

  「バノン氏は悪者扱いされていた」-BMOキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の卑・貴金属トレーディング責任者タイ・ウォン氏。
原題:PRECIOUS: Gold Futures Retreat From $1,300 on White House Report(抜粋)

◎NY原油:大幅続伸、ブレント5月以来高値-需給タイト化で

  18日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は大幅続伸。在庫減少を好感した買いで、北海ブレントは5月下旬以来の高値。この日はホワイトハウスのバノン首席戦略官が退任したとのニュースで、金融市場全般が堅調になった。

  SCSコモディティーズ(ニュージャージー州ジャージーシティー)のエネルギー・デリバティブ・ブローカー、クレイトン・ロジャーズ氏は「現物市場に需給タイト化の兆しが出ていたが、先物もようやくこれに追いついた」と指摘。「ブレントのスプレッドは上昇しており、米原油在庫は急速に取り崩されている」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI原油先物9月限は前日比1.42ドル(3.02%)高い1バレル=48.51ドルで終了。約3週間ぶりの大幅高。週間での下げは0.6%に縮小した。ロンドンICEの北海ブレント10月限は1.69ドル上昇の52.72ドル。WTIに対する上乗せ幅は4.06ドルに広がった。
原題:Brent Oil Rises to 12-Week High as Physical Market Seen Tighter(抜粋)

◎欧州株:下落、スペインのテロ事件で不安高まる

  18日の欧州株式相場は下落。スペインでのテロ事件が投資家心理を圧迫した。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.7%安の374.20で終了。週間上昇率は0.6%に縮小した。同指数は5月半ばに高値を付けて以来、ユーロ高や地政学的緊張が圧迫要因となり、下降トレンドを続けてきた。また、米バージニア州での暴動を巡るトランプ政権の対応への懸念も、今週の世界市場を不安に陥れた要因となった。

  ストックス600の業種別19指数全てが下落。旅行関連銘柄とメディア株の下げが特に目立った。米国が年内に追加利上げする確率が低下する中で銀行株は続落し、今週の上げ幅を縮めた。

  スペインのIBEX35指数は0.6%安で引けた。一時1.5%安となる場面もあった。
原題:European Stocks Slide as Spanish Attack Adds to Market Unease(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債、レンジ取引-薄商い続く

  18日の欧州債市場ではドイツ10年債利回りは約2bp低下した。米政権を巡る混乱でリスク意欲が後退し、株式相場が下げ、信用スプレッドが拡大した。

  寄り付きに買われたものの、その後値動きは弱まった。ドイツ国債先物は上下約2.3bpのレンジ内にとどまり、出来高は引き続き小さかった。
原題:Bunds Range-Bound After USTs Lift; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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