私、トランプ氏の味方です-自称世界で最も若いヘッジファンド運用者

  • ジェイコブ・ウォール氏のツイッター投稿をトランプ氏がリツイート
  • ウォール氏の会員資格を米先物協会は剥奪、SECも調査

トランプ米大統領がJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)やブラックロックのラリー・フィンクCEOらの支持を失ったすぐ後に、同大統領は金融業界であまり知られていない人物からのツイッター投稿を歓迎していた。その人物とはジェイコブ・ウォール氏だ。

  カリフォルニア州コロナ出身のウォール氏は自称、世界で最も若いヘッジファンド運用者。19歳の同氏は既に、米証券取引委員会(SEC)の調査対象でもある。

  ウォール氏は消費者信頼感などの指数や株式相場を「トランプ大統領だけが過去最高に押し上げることに成功した」と投稿。これをトランプ氏が16日にリツイートした。同氏は前日の記者会見で、バージニア州シャーロッツビルで12日起きた衝突では白人至上主義者らと反対派の双方に責任があると主張、ダイモン氏らで構成する大統領助言組織のメンバーらは16日に自主解散を決めた。

  トランプ氏はこれより前に少なくとも1回、ウォール氏の投稿をリツイートしている。7月初旬にダウ平均が当時の過去最高値を更新した際の投稿で、「オバマ大統領時代に主要メディアは株式相場上昇を話題にするのを好んだのに、今では最高値更新しても言及がほとんどない」との内容だった。

  ウォール氏はツイッターのプロフィルで自らを「トランプノミクスの専門家」で金融・政治コメンテーターと紹介。父親やトランプ氏と3人で撮影した写真も掲載している。実際、テレビ番組「フォックス・ビジネス」で投資を語ったほか、トランプ氏の昨年秋の選挙運動中には同氏を支持する米青年層の代表として「ドクター・ドルー」に出演。父親で弁護士のデービッド氏はフォックス・ニュースのコメンテーターを務め、息子のテレビ出演のきっかけを作った。

  ウォール氏は電話インタビューで、現在運用するファンド「モンゴメリー・アセッツ」は昨年、中国のファミリーオフィスからの出資を受けてスタートしたと説明した。運用資産額についてはコメントを控えた。また、資産内容を開示する公式文書はない。同ファンドは人工知能(AI)などを活用するクオンツ運用に人間の判断を加味する「クオンタメンタル」方式で株式、債券、商品に投資しているという。

  モンゴメリーは同氏が初めて運用するファンドではない。ウォール氏によれば、高校生だった数年前にクラスメートや教師、校長から集めた資金で資産運用ファンドを創設。最終的にはウォール・キャピタル・インベストメント・グループのために「全米から50万ドル(現在の為替レートで約5500万円)」を集めたという。

  しかし、顧客のデービッド・ディードリッチ氏は7万5000ドルの投資が8万9500ドルに膨らんだと聞いていたのに、解約したら4万4000ドルしか戻ってこなかったとして、米先物協会(NFA)に報告。調査に乗り出したアリゾナ州の公益事業委員会(ACC)は、ウォール・キャピタルの投資家は13人で運用資産が50万ドル以下だったにもかかわらず、178人からの投資で1000万ドル前後を運用していると主張していた可能性があるとみている。NFAは今年に入り、同氏の会員資格を生涯にわたって剥奪することを決めた。

  SECもウォール氏を1年1カ月前から調査の対象としており、同氏はこれに協力していると述べている。SECはコメントを控えた。

原題:Meet Trump’s Latest Market Whisperer: 19-Year-Old Jacob Wohl(抜粋)

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