中国の紳士服メーカー、リチウム電池製造に本腰-需要増で事業転換

  • 寧波杉杉はエネルギー貯蔵プロジェクトに約620億円投資と発表
  • 2006年には売り上げのほぼ全てをアパレル事業で得ていた

10年前、中国の寧波杉杉は浙江省の工業中核都市である寧波を地盤に、シャツやカジュアルウエア、ビジネススーツなどの紳士服生産を主要事業とする企業だった。しかし今ではその姿は様変わりしている。

  同社は今週、中国北部の内モンゴル自治区包頭で新たなエネルギー貯蔵プロジェクトに38億1000万元(約620億円)を投じると発表。リチウムイオン電池の研究・開発・製造に一段と注力する姿勢を示した。

  寧波杉杉は電気自動車からラップトップコンピューターまで、あらゆる用途に使われる蓄電池市場でシェア拡大を図っている。同社は2006年には売り上げのほぼ全てをアパレル事業で稼いでいたが、今回の動きは事業構造転換が加速しつつあることを示す。

  ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)の蕭義俊アナリストは寧波杉杉について「電池部材事業に本格的に取り組んでいる企業だ」とし、今回の計画は「驚きではない」と指摘。その上で「短期的に電池は過剰供給状態だ」と述べた。

  同アナリストによると、蓄電池業界は生産能力を21年から30年に4倍余りに増やすのに見合う需要が見込める。BNEFによれば、中国企業の現在のリチウムイオン電池生産能力は約57ギガワット時で、さらに78ギガワット時の能力増強が発表されている。

原題:China’s Menswear Maker Swaps Stitching for Lithium Batteries (1)(抜粋)

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