NY外為:ドルが小幅高、コーン氏辞任観測の否定で持ち直す

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17日のニューヨーク外国為替市場ではドルが小幅に上昇。コーン国家経済会議(NEC)委員長が辞任するとの臆測が広がったことで一時軟調な展開となったが、ホワイトハウス当局者がこれを否定したことから持ち直した。

  バージニア州シャーロッツビルで起きた白人至上主義者らと反対派との衝突に対するトランプ大統領の発言に、コーン氏はひどく動揺したと伝えられていた。匿名のホワイトハウス当局者はこの日、コーン氏が辞任する計画はないと明らかにした。ドルは主要10通貨のうち、安全な逃避先とみられる円とスイス・フランを除く全てに対して値上がり。一方でユーロはドルに対して3週ぶり安値に下落。欧州中央銀行(ECB)が公表した政策委員会(7月19-20日開催)の議事要旨では、このところのユーロ上昇について当局者から懸念の声が上がったことが示された。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.2%上昇。

  ドルは対円では0.6%安の1ドル=109円57銭。ユーロはドルに対し0.4%安の1ユーロ=1.1723ドル。

  コーン氏辞任の臆測で、市場ではトランプ大統領の経済アジェンダに影響が及ぶとの見方や、同氏に代わって誰が次期連邦準備制度理事会(FRB)議長の最有力候補になるのかとの疑問が広がったと、ブルームバーグ・インテリジェンスのマイケル・マクドノー氏は指摘。コーン氏辞任の臆測を背景に米10年債利回りは低下。ホワイトハウス当局者が否定した後も下げは止まらず、2.20%を割り込んだ。

  トランプ政権内の混乱に対する根強い懸念と、米国債利回り低下や株価下落を反映し、ドルは円とスイス・フランに対して0.5%超の下げとなった。ドルは対円で一時110円程度まで下げを縮める場面もあったが、その後再び下げを拡大した。

  このほか、スペインのバルセロナ中心部でバンが歩行者に突入し、多数の死傷者が出たとの報道も市場に影響した。

  ECBの議事要旨公表後、ユーロはドルに対して一時1.1662ドルに下落したが、その後は下げ幅を縮めた。公に話すことが認められていないとして匿名を条件に語った複数のトレーダーによれば、1.1650ドルを控えてユーロに買いが入ったほか、ヘッジファンドもユーロ買いに動いたとみられ、1.1700ドルに戻した。

  議事要旨には「これまでのユーロ上昇には、他国・地域と比較したユーロ圏の相対的ファンダメンタルズに変化が生じたことも反映された可能性が指摘された一方で、将来に為替レートがオーバーシュートするリスクへの懸念も示された」と記述された。

  JPモルガンは10-12月(第4四半期)のユーロの対ドル予想を1.20ドルと、従来の1.16ドルから引き上げた。また18年7-9月(第3四半期)については1.25ドルに上方修正。トランプ大統領の支持率低下や政策面でのつまずきで「議会が夏の休会から戻った後に債務上限の議論が複雑化するリスクが続く」こともこの予想変更の理由の一つだとしている。

  チャプデレーンのダグラス・ボースウィック氏は、ユーロはドルに対してなお過小評価されており、1.25ドル程度の水準にあるべきだろうとの見方を示した。  

原題:Dollar Pares Gains as Skittish Traders Focus on White House(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
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