「48時間」激論の末にトランプ離れを決断、助言組織の企業首脳ら

  • 戦略・政策フォーラムを率いるシュワルツマン氏に相談も
  • ダイモン、ヌーイ氏らが議論や冷静な計算を進め、電話会議で決定

トランプ米大統領が15日午後、マンハッタンのトランプ・タワーでの記者会見で口を開き、白人至上主義者らと反対派の双方に責任があるとあらためて主張する前から、米産業界の首脳らは自分たちが問題を抱えていることが分かっていた。

ブラックストーンのシュワルツマンCEO

写真家:Andrew Harrer / Bloomberg

  バージニア州シャーロッツビルで12日に白人至上主義者らと反対派が衝突、突っ込んだ車によって反対派の女性1人が死亡した後、動揺した企業経営者らは次々と、大統領の助言組織「戦略・政策フォーラム」を率いるブラックストーン・グループのシュワルツマン最高経営責任者(CEO)に相談を持ち掛け始めた。

  その後、14日からの48時間に経営者らは必死に対応を協議。そのさなかに製造業諮問委員を辞任したメルクのフレージャーCEOに対するトランプ大統領の辛辣(しんらつ)な批判も経営者らのさらなる失望を招いた。JPモルガン・チェースのダイモン会長兼CEOやペプシコのヌーイCEOら著名経営者らは高度な議論を交わしたり、冷静に計算したりするなどし、最終的に16日の電話会議で、戦略・政策フォーラムのメンバーは自主解散を決めた。

  電話会議に先立ち、意見交換をしていたメンバー数人は同会議で、戦略・政策フォーラムが解散しないなら、自分たちは辞任すると表明した。強硬な声明を主張したのはIBMのロメッティCEOとダイモン氏、ヌーイ氏、ゼネラル・モーターズ(GM)のバーラCEOだった。電話会議には政権当局者は参加しなかった。

  米東部時間16日午前11時半、シュワルツマン氏はクシュナー大統領上級顧問と連絡を取り、同フォーラムのメンバーの結論を伝えた。その後、午後1時14分にトランプ大統領は、メンバーにとどまるよう圧力をかけるぐらいなら、同フォーラムと製造業諮問委を解散するとツイートで表明した。この一連のメンバーの動向は事情に詳しい匿名の関係者とのインタビューに基づく。

  リベラル系市民団体、ムーブオン・ドット・オーグのワシントン・ディレクター、ベン・ウィクラー氏は、「企業は消費者の怒りに強い危機意識を抱いている」とした上で、「企業がトランプ政権に同調し続ければ、企業ブランドは日に日に損なわれていく」と説明した。

原題:Behind CEOs’ Trump Rift, 48 Frantic Hours of Calls, Calculation(抜粋)

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