月1000円余りで映画館で毎日映画が楽しめる-米定額パス大幅値下げ

  • 今夏の興行実績は期待外れで映画館側は歓迎しそうだ
  • 映画1本の鑑賞料金はここ20年でほぼ倍になっている

収入低迷に悩む映画館のために、米ネットフリックスの創業に関わったミッチ・ロウ氏はなんとも大胆な手を打った。月当たり映画鑑賞1回分程度の値段で、毎日1本の映画を映画館で見ることができるようになる。

  ロウ氏率いる新興企業ムービーパスは、映画館で映画鑑賞できる社名と同じ定額パスを提供しており、そのパスの大幅値下げを15日に発表した。新料金は月額9.95ドル(約1100円)。3D作品やIMAXシアターは対象外となるが、デビットカードを受け入れる米国内の映画館ならどこでも1日1本の映画を毎日楽しむことが可能だ。

  映画館側への支払いはムービーパス社が行う。負担が増える同社は同日、株式の過半数をニューヨークに本社を置くデータ会社ヒリオス・アンド・マセソン・アナリティクスに売却して資金を集めた。両社は金銭面での条件についてはコメントを控えたものの、ムービーパス社が来年3月までに新規株式公開(IPO)を実施する意向であることを明らかにした。
  
  15日の米株式市場で、ヒリオスの株価は前日比5.7%高の2.95ドルで引けた。ただ16日には13.6%下落し2.55ドルとなった。

  ヒリオスのテッド・ファーンズワース最高経営責任者(CEO)は、大規模な顧客基盤を構築し、映画鑑賞行動に関するデータを集めることがゴールだと説明。こうした情報は最終的にターゲット広告を含めた契約者向けのマーケティングマテリアルに利用できるという。「フェイスブックやグーグルと何ら違いはない。われわれのファンを理解すればするほど、ファンをターゲットにより多くのことができる」と語った。

  映画館運営各社は興行収入を増やす取り組みを歓迎するはずだ。今夏の興行実績は期待外れで、AMCエンターテインメント・ホールディングスを筆頭に米4大映画館チェーンは今月に入り株価が低迷している。

  米国映画協会(MPAA)によれば、米国とカナダのチケット販売数は昨年、若干減少したが、高めの料金のおかげで映画興行収入は2%増となった。ボックス・オフィス・モジョによると、映画1本の鑑賞料金はここ20年でほぼ倍になっている。今年は平均8.89ドル前後だが、一部の都市ではこれよりかなり高くなる場合もある。

原題:Netflix Co-Founder to Sell Ads to Pay for $10 Movie Pass (2)(抜粋)

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