ビットコインの急騰で、一部の投資家はインフレと世界情勢の混乱に対するヘッジ手段としてビットコインの方が金よりも優れていると考えるようになっているとの見方を、米モルガン・スタンレーが示した。

  株式ストラテジストのトム・プライス氏(ロンドン在勤)は、ビットコインの価格が最近、4000ドルを超え、昨年11月以降5倍に上昇したことを受け、ビットコインについての問い合わせ処理が増えたと指摘。ビットコインと金はいずれも代替性や永続性を持ち、携帯や分割が可能で希少でもあるなど価値の保存手段として類似した利点を持つものの、ビットコインの方が優れた投資先であると判断するのは時期尚早としている。

  プライス氏は14日のリポートに「何千年にもわたり、金はいかなる状況でも価値の保存手段としての能力を発揮している。それとは対照的に、世界のビットコインのプラットフォームには文字通り継続性が必要だ」と記した。

  改良されたトレーディング関連のテクノロジーが相次いで導入される中、ビットコインへの投資熱はここ数週間、高まっている。取引実行の迅速化とアクセス拡大のための取り組みの一環として、今月初めに主要ネットワークから一部のデータを移行する計画が実施されると、ビットコインへの楽観が強まった。

  一方、金価格の動きは小さくなっている。ドル相場の下落と、北朝鮮と米国の間の緊張の高まりを背景に年初来で11%上昇後、1オンス=1300ドルに近づいている。
  
  プライス氏はビットコインについて、コモディティーよりも不換通貨に近く、取引コストが低いため資金移動に適した手段だと考えていると説明。

  数百年に及ぶ不換通貨の台頭によって金は徐々に主役と見なされなくなってきたが、ビットコインが金需要を後退させるかどうかが明白になるまでには長い期間と信頼の構築が必要になるだろうと指摘。同氏は「この未成熟な通貨がインフレと情勢不安に対するヘッジ手段として金よりも優れているという一般的な見方は、なお試される必要がある」と記している。

原題:Some Investors See Bitcoin Better Than Gold, Morgan Stanley Says(抜粋)

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