ロンドンで広がるレストラン革命-ビクトリア駅周辺も変貌遂げる
Richard Vines-
「オリボマーレ」はサルデーニャ島の魚介類を提供
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「ザ・ゴーリング」はロイヤルファミリーのお気に入り
ロンドンのレストラン革命が広がりを見せている。ビクトリア駅周辺は通勤者や旅行者がファストフードを食べ、列車を待つ場所で、あくまでも出発地点であり目的地ではなかった。革命から取り残されていたこの地区が、今や変貌を遂げつつある。
オフィスと店舗、居住区から成る新しい複合ビル「ノバ・ビクトリア」には、少なくとも17のレストランが入居する。有名シェフ、ジェイミー・オリバー氏のバーベキュー料理「バルバッコア」やハンバーガーの「シェイクシャック」、オーストラリアスタイルのカジュアルなブラッスリー「ティミー・グリーン」などだ。そしてビクトリア駅周辺は今や、ロンドンで最もエキサイティングなレストラン街の一つとなっている。
A・ウォン
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シェフのアンドルー・ウォン氏は両親から引き継いだ中華料理店を、ロンドンでも指折りのレストランに変えた。全く新しい点心が楽しめる。
オリボマーレ
イタリア領サルデーニャ島の魚介類を提供するこの店は目立たないが、ロンドンで最高クラスの魚料理が味わえるレストランだ。視覚の魔術師エッシャーの作品を思わせる白と黒を基調とするダイニングルームで食事を楽しむ。サルデーニャ島のワインも素晴らしい。
ローン

ローン
モダンな欧州スタイルのこのレストランはそれほど高くなく、今年これまでオープンしたレストランとしては最良だ。ランチは15ポンド(約2100円)から。
ドミニクアンセルベーカリー
この店で出来たてのケーキやクッキーと共に最高のコーヒーを味わうためには、並んで待つ覚悟がいる。待ってでも試す価値はあるかと問われれば、答えはイエスだ。
アイ・チェナート

アイ・チェナート
シェフのジェーソン・アサートン氏がニューヨークスタイルのイタリアンに挑む新しい店で、ピザやパスタ、カクテルが売り。気前のいい盛りだ。
ザ・ゴーリング
バッキンガム宮殿に近いこの豪華なホテル・レストランはロイヤルファミリーのお気に入り。当然のことながら、とても上品だ。
アスター

ノルディック・フレンチとは聞き慣れないかもしれないが、フィンランド人シェフのヘレナ・プオラッカ氏がレストランとバー、カフェ・アンド・デリのスペースを備えた空間を作り出した。ホッキョクイワナのグリーンランド産エビと濃い紫色のキャビア、香草ディル添えや、トナカイの薫製肉などが楽しめる。
カザン
ロンドンのトルコ料理店は手頃で、楽しい気持ちにさせてくれる。ただ、秀逸なコンテンポラリーキュジーヌを提供するこの店はかなり洗練されており、夜歩きでケバブを楽しむような店ではない。
(ブルームバーグ・ブリーフの「ブルームバーグ・リザーブ」2017年7-9月期号から転載)
原題:London’s Gritty Victoria Station Area Joins the City’s Food Revolution(抜粋)