日本株は小幅続落、米国低インフレ懸念で金融安い-市況高の素材支え

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  • FOMC議事録はディスインフレについて議論、米長期金利は低下
  • 米大統領は助言組織解散、ドル・円は1ドル=109円台後半に

17日の東京株式市場は小幅続落。米国の低インフレ継続観測から長期金利が低下、為替市場でドル安・円高が進行して業績上乗せ期待が後退した。銀行などの金融株、自動車など輸出関連株の一角が売られた。半面、金属市況の上昇を受け非鉄や卸売などは高い。

  TOPIXの終値は前日比1.18ポイント(0.1%)安の1614.82、日経平均株価は26円65銭(0.1%)安の1万9702円63銭。

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、日本株安につながった為替市場でのドル安・円高は「FOMC議事録がハト派的と解釈されたため」とし、米大統領の助言組織の解散についても「トランプ大統領孤立化との連想が働きやすい」と述べた。ただ、「米利上げが先送りされれば流動性相場が持続するとの安心感が日本株を支えた」と言う。

東証内の株価ボード

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米連邦準備制度理事会(FRB)が16日公表した7月25-26日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)会合議事録では、「多く」の参加者がインフレ率は現在見込まれているよりも長い期間、2%未満にとどまる可能性がややあるとの認識を示した。

  トランプ米大統領が米大手企業の最高経営責任者(CEO)らで構成される2つの助言組織を解散すると表明したことも米金利や為替を通じて日本株の弱材料となった。16日の米10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.22%。きょうの為替市場ではドル・円相場は一時1ドル=109円60銭台を付けた。前日の日本株市場の終値時点は110円65銭。

  きょうの東京株市場では保険、銀行、証券・商品先物取引がそろって下落率上位となった。米金利の先行きが見通しづらくなっている上、国内金利は低迷、金融株の上昇は厳しい」と、三井住友AMの市川氏は言う。

  株価指数は軟調だった一方で、東証1部では値上がり銘柄数が優勢だった。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは「四半期決算は好調で業績面から日本株が売られる理由はない。割安感も強い」と分析している。16日時点の日経平均の予想PERは13.9倍で、年初来の平均15.2倍を下回っている。

ドル円とTOPIXの推移

  業種別では市況関連が高い。16日のロンドン金属取引所(LME)で亜鉛相場は約10年ぶりに1トン=3000ドルを上回り、アルミニウムは約3年ぶりの高値となった。供給が逼迫(ひっぱく)しつつある一方で中国などの需要は堅調との見方から、金属相場上昇の勢いが強まっている。

  東証1部33業種では、鉱業や食料品、保険、銀行、陸運、輸送用機器、証券・商品先物取引など17業種が下落。海運や石油・石炭製品、鉄鋼、非鉄金属、機械、電機など15業種は上昇した。建設は変わらず。個別では、ユニ・チャームやセコムが安い。米投資会社サーベラス・グループの保有全株売却が明らかになった西武ホールディングス、いちよし経済研究所が投資判断を引き上げたレーザーテックは大幅高。

  • 東証1部の売買高は14億3619万株、売買代金は1兆8060億円。売買代金は6月26日以来の低水準
  • 上昇銘柄数は1098、下落は802
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