8月16日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル反落、FOMC議事録受け-ディスインフレを討議

  16日のニューヨーク外国為替市場ではドルが反落。米連邦公開市場委員会(FOMC)の7月会合の議事録で、ディスインフレについて踏み込んだ議論が行われたことが明らかになった。その原因や継続期間について結論は得られなかったようだが、数四半期にわたりハト派的な材料になる可能性があるとの見方につながった。

  議事録では、インフレ率が中期的に緩やかなペースで当局目標の2%に上昇するとの予想を、過半数の参加者が維持したことが示された。ただ、「多く」の参加者は「インフレ率が現在見込まれているよりも長い期間、2%未満にとどまる可能性」がややあるとの認識を示した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.5%低下。ドルは対円で0.4%安の1ドル=110円19銭。対ユーロでは0.3%下げて1ユーロ=1.1767ドル。

  トランプ米大統領が米大手企業の最高経営責任者(CEO)らで構成される2つの助言組織を解散すると表明したため、ドルは議事録公表前にこの日の高値を離れた。米10年債利回りが2.22%を下回ると、ドルは下げ幅を拡大した。

  FOMC議事録でインフレを巡る議論が明らかになり、年内の追加利上げを疑問視する見方が強まった。12月までの利上げ確率は約35%に低下した。

  送金サービスを手掛けるXEドットコムのチーフ市場ストラテジスト、レノン・スウィーティング氏はインタビューで、米金融当局者がインフレ率の目標達成を確信していないことが議事録で明確になったとし、ドルが年末にかけて下落する可能性があるとの見方を示した。

  欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、米ワイオミング州ジャクソンホールで開かれるカンザスシティー連銀主催のシンポジウムで新たな政策メッセージを示さないと、ロイター通信が事情に詳しい関係者2人からの情報を基に報じた。これを受けてユーロは1.1682ドルまで下落、その後反転し、1.1779ドルまで上昇した。

  アジアとニューヨークのトレーダーによると、対円でのドルは米国債の利回り低下につれて下落。損失覚悟の売りも巻き込み、110円03銭まで下げた。
原題:Dollar Dips as Some See Fed Inflation Debate as Dovish(抜粋)
Stocks Fluctuate, Dollar Dips Amid Fed, CEO Rebuke: Markets Wrap(抜粋)
USD Drops as Fed Minutes Show Inflation Divide: Inside G-10(抜粋)

◎米国株:小幅高、FOMC議事録公表後に上げ幅縮小

  16日の米国株相場は小幅高。S&P500種株価指数は東部時間正午過ぎに日中高値をつけたが、一部当局者が根強い低インフレを懸念していることが米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で明らかになった後に上げ幅を縮小し、一時は前日終値を割り込む場面もあった。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%上げて2468.11。ダウ工業株30種平均は25.88ドル(0.1%)高の22024.87ドル。ナスダック総合指数は0.2%上昇した。

  7月のFOMC議事録によると、インフレ率が中期的に緩やかなペースで当局目標の2%に上昇するとの予想を過半数の参加者が維持した。ただ、「多く」の参加者はインフレ率が現在見込まれているよりも長い期間、2%未満にとどまる可能性がややあるとの認識を示した。

  議事録公表の前には、トランプ米大統領が製造業諮問委と戦略・政策フォーラムの解散を発表。米バージニア州シャーロッツビルで先週末起きた暴力行為を巡り、トランプ大統領は白人至上主義者に対する非難が不十分だとして批判を浴び、助言組織ではメンバーの脱退が相次いでいた。

  S&P500種の業種別11指数では素材が0.9%高と最も高い伸び。一方、エネルギーは下落。ニューヨーク原油先物が3日続落となったことが背景にある。

  個別銘柄では、ディスカウントチェーンのターゲットが3.6%上昇。一部項目を除いた通期の1株利益見通しを上方修正したことが買い材料視された。
原題:Stocks Rise and Dollar Falls Amid Fed, CEO Rebuke: Markets Wrap(抜粋)
原題:U.S. Stocks End Higher as Raw-Materials Shares Rally; Oil Slides(抜粋)
原題:Target Boosts Forecast in Sign It’s Weathering Retail Woes (3)(抜粋)

◎米国債:上昇、トランプ大統領の助言組織解散で-議事録も強材料

  16日の米国債は総じて上昇。トランプ米大統領が助言組織の解散を表明したことを受けて急伸した。米連邦公開市場委員会(FOMC)会合(7月25-26日開催)の議事録が公表されると、米国債は一段高となった。市場ではバランスシート縮小のタイミングについて9月の会合で発表されるとの見方が維持された。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.22%。

  トランプ米大統領は米大手企業の最高経営責任者(CEO)らで構成される2つの助言組織を解散すると表明した。今週に入り、同組織のメンバーから脱退の発表が相次いでいた。バージニア州で先週末起きた暴力行為を巡り、白人至上主義者に対する非難が不十分だとしてトランプ大統領は批判されている。

  大統領はツイッターへの投稿で、「製造業諮問委員会と戦略・政策フォーラムのメンバーである企業経営者らに圧力をかけるくらいなら、私は両組織とも解散する。皆さんありがとう!」と述べた。
  
  米連邦準備制度理事会(FRB)が16日公表したFOMC議事録によると、同会合ではインフレについて踏み込んだ議論が行われた。またバランスシート縮小の開始時期を9月に発表する可能性があるとした。
  
  議事録には、インフレ率が中期的に緩やかなペースで当局目標の2%に上昇するとの予想を過半数の参加者が維持したと記された。ただ、「多く」の参加者は「インフレ率が現在見込まれているよりも長い期間、2%未満にとどまる可能性」がややあるとの認識を示した。また「幾人かは、インフレ見通しへのリスクは下方向に傾斜している可能性がある」と指摘した。

  議事録では、年内どの時点でバランスシートの縮小を開始するか具体的には触れず、「幾人かの参加者は、縮小プログラムの開始時期を今会合で発表する用意があったものの、大部分は次回会合まで決定を先送りすることを支持した」と記した。次回のFOMC会合は9月19-20日に行われる。
原題:Treasuries Rally After Trump Report, Hold Gains Post-Fed Minutes(抜粋)
Fed Sees Balance-Sheet Move Soon as Inflation Debate Heats Up(抜粋)
Trump Ends Business Councils as CEOs Turn Against President (1)(抜粋) 

◎NY金:先物反発、ドル安で-現物はFOMC議事録でさらに上昇

  16日の金先物相場は3日ぶりに上昇。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.3%高の1オンス=1282.90ドルで終了。一時は0.5%下げていた。
  備考:主要10通貨に対するドルの動きを示す指数は下落。

  金のスポット価格は、ニューヨーク時間午後2時にFOMC議事録が発表されるとさらに上昇。一時、前日比0.8%高の1オンス=1282.50ドル。

  「参加者の見解が分かれたという事実から、金融当局は来年まで利上げを先送りする可能性がある。金にとっては支援材料」ーRJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア市場ストラテジスト、フィル・ストライブル氏が電話インタビューで発言。

  銀先物は前日比1.4%高の16.94ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物とパラジウム先物は共に上げた。
原題:PRECIOUS: Gold Futures Rise on Dollar; Spot Bullion Extends Gain(抜粋)

◎NY原油:3週ぶり安値、米在庫減より生産増を市場は重視

  16日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は3日続落。米国の原油在庫が昨年9月以降で最大の減少となったものの、市場の関心は生産増の方に集まり、価格は約3週間ぶりの水準に沈んだ。

  コモディティー・リサーチ・グループのシニアパートナー、アンドルー・レボウ氏は在庫減少について、「強気な数字の後でも急上昇しない相場は常に何かを語っている」と話す。市場は生産の数字を「先行きに不安が広がりかねない予兆」として受け止めたと、電話インタビューで述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI原油9月限は前日比77セント(1.62%)安い1バレル=46.78ドルで終了。月初からは約6.6%の値下がり。ロンドンICEの北海ブレント10月限は53セント下げて50.27ドル。
原題:Oil Slips as Rising Production Outweighs Shrinking U.S. Supplies(抜粋)

◎欧州株:3日続伸、ボラティリティーが低下-地政学的リスク後退で

  16日の欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数はここ1カ月で最長の3営業日続伸となった。地政学リスクの後退でボラティリティーがさらに低下した。

  ストックス600指数は前日比0.7%高の379.09で終了。鉱山株を中心に幅広い業種が買われた。先週は米国と北朝鮮の間で好戦的な言葉が交わされたため、同指数は5カ月ぶり安値を付けていた。

  ユーロ・ストックス50指数の急落に備えた保険の役割をするオプションの指標であるVStoxx指数は3日連続で低下。11日には3カ月ぶり高水準に達していた。

  個別銘柄では、英エンジニアリング会社バルフォー・ビーティーが6.4%上昇。1-6月(上期)に利益を計上した同社は、米国および英国の事業にとって強いパイプラインを持っていることを明らかにした。
原題:European Stocks Extend Winning Streak as Calm Reigns in Market(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債の利回り曲線がスティープ化-薄商い続く

  16日の欧州債市場ではドイツ国債の利回り曲線がスティープ化した。ここ最近、薄商いの中を不安定な動きが続いている。

  中核国の国債は朝方に下落。欧州株が寄り付きから上げたことが背景にある。ECBのドラギ総裁がジャクソンホールでの講演で新たな金融政策を示さないと報じられたことを受け、ドイツ国債先物は日中高値を付けたが、すぐ上げを消した。

  予想を上回る内容だった英雇用統計をきっかけに英国債が下落。これがドイツ国債と米国債を日中安値へと押し下げた。ドイツ国債に対する周辺国の国債利回り上乗せ幅は2-3bp縮小。休日明けの国ではQE策に基づく債券購入が再開した。
原題:Bunds Steady After Choppy Session; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為と米国株を更新します.)
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