世界のコンテナ海運業界、リーマン危機同様の苦境から脱出-統合進む

  • コンテナ船海運業界は昨年、運搬能力過剰で過去最悪の危機に
  • 市場集中進み運航会社の価格決定力と交渉力が強まる見通し

スニーカーやバナナ、バービー人形などを世界各地に運ぶ大型コンテナ船がますます大型化している。これらの船舶を保有する企業のサイズも同様だ。

  世界のコンテナ船海運業界は昨年、運搬能力の過剰により過去最悪の危機に見舞われ、韓国の韓進海運が破綻した。それから1年が経過し、5000億ドル(約55兆4000億円)規模の同業界は大型再編の過程にあり、生き残った企業は巨大な規模の経済と需要拡大の恩恵を受けている。

2016年9月にロングビーチ港近くを運航する韓進のコンテナ船

写真:Tim Rue / Bloomberg

  アジア最大のコンテナ船運航会社、中国の中遠海運(コスコ・シッピング・ホールディングス)は7月に、競合する東方海外国際(オリエント・オーバーシーズ・インターナショナル)に対し60億ドル余りでの買収を提案。東方海外国際は、全長がエンパイアステートビルの高さを超える世界最大のコンテナ船を保有する。デンマークのAPモラー・マースクは、ドイツの競合会社を買収する過程にあり、米アップルのタブレット「iPad(アイパッド)」1億8000万個を運搬可能な船舶を含め複数の大型船を保有している。

  シンガポールの運輸調査会社クルーシャル・パースペクティブのコリン・ピン最高経営責任者(CEO)は、「コンテナ船海運業界は今、大型で資金力のある企業のみが競合する状況だ」と指摘。市場集中が進めば「コンテナ船運航会社の価格決定力と交渉力が強まるだろう」と述べた。 

  昨年8月の韓進海運の破綻は、コンテナ船海運業界を2008年にリーマン・ブラザーズが破綻し金融業界が危機に陥った際とほぼ同様の状況に追い込んでいた。

原題:Global Shipping Industry Bounces Back From Its Lehman Moment(抜粋)

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