円全面安、北朝鮮巡る懸念緩和-対ドルで1週間ぶり安値

更新日時
  • ドル・円は午後に110円45銭まで上昇、8日以来の円安水準
  • 北朝鮮に関するWSJ報道を受けドル・円はショートカバー-ANZ

東京外国為替市場で円は全面安。北朝鮮情勢を巡る懸念がやや緩和し、これまでのリスク回避に伴う円買いの反動が出た。年内の米追加利上げを支持するダドリー・ニューヨーク連銀総裁の発言などもあり、ドル・円相場は1週間ぶりのドル高・円安水準を付けた。

  15日午後3時26分現在のドル・円は前日比0.7%高の1ドル=110円37銭。円は早朝に付けた109円61銭を日中の高値に水準を切り下げ、午後には一時110円45銭と8日以来の水準まで円安が進んだ。円は主要16通貨全てに対し下落している。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)マーケッツ本部の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は、「北朝鮮に関する報道がリスクオフポジションの調整のきっかけになった。ドル・円もショートカバー主導で上昇した。まだ短期的なドル・円のポジションはショートかもしれない」と説明した。

  朝鮮中央通信は15日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が朝鮮人民軍戦略軍司令部を視察した際、グアム島への包囲射撃の計画を検討し、軍幹部と計画について協議したと報じた。金委員長は米国の行動を「もう少し」見守ると述べた。

  安倍晋三首相は15日、トランプ米大統領と電話会談し、中国、ロシアも含めた国際社会と協力しながら北朝鮮にミサイル発射を「強行させないことが重要」との認識で一致した。

ガラスに映し出された北朝鮮と韓国の非武装地帯の地図

Photographer: SeongJoon Cho/Bloomberg

  東京株式相場は5営業日ぶりに反発。日経平均株価は前日比216円21銭(1.1%)高の1万9753円31銭で終えた。

  FXプライムbyGMOの柳沢浩チーフアナリストは、「昨日の米国株も結構強かったのでリスク志向の改善。先週、北朝鮮絡みで売り過ぎた分の反動が強い」と指摘。米小売売上高など経済指標が堅調な数字に戻れば、ドルも買われやすくなるとの見方を示した。

  15日の米国では、7月の小売売上高、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数などが発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想によると、小売売上高は前月比0.3%増加、ニューヨーク連銀指数は10.0と改善が見込まれている。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)外国為替部の村田雅志通貨ストラテジストは、ドル・円について、「足元は五・十日で上昇し、110円台を回復。ダドリー発言も多少は効いている」と分析。もっとも、「米朝関係はチキンゲームを続けている。足元は反動の動きが出ているが、ドル売りトレンドは続いている」とも語った。

  前日の米国市場では、米朝間の緊張緩和の動きやダドリー総裁発言を受けて、米国株が大幅続伸し、米国債利回りが上昇した。

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  ユーロ・ドルは同時刻現在、0.2%安の1ユーロ=1.1756ドル。この日発表の4ー6月期のドイツ国内総生産(GDP)速報値は、前期比0.6%増加となり、市場予想(同0.7%増加)を下回った。

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