石油取引の「神」ホール氏、市況悪化とアルゴリズム化でファンド閉鎖

  • 2018年の石油価格見通しは悪化している:アンディ・ホール氏
  • 当面はアルゴリズムを活用したトレーディングが市場で優位に

多くの石油市場関係者に「神」と呼ばれるトレーダー、アンディ・ホール氏は、来年の石油価格見通しが悪化し、アルゴリズムを活用するトレーダーらが優位に立つ「いら立たしい」状況の中で、自身が運用する旗艦ヘッジファンドを清算することを決断したことを明らかにした。

  1年間のトレーディングで1億ドル(現在のレートで110億円)の報酬を得ていたことを米シティグループが明らかにしたことでその名を広く知られるようになったホール氏は、石油市場の強気派だが、1日付の投資家向け書簡では弱気姿勢を強めている。ブルームバーグ・ニュースはこの書簡を閲覧した。

アンディ・ホール氏

Source: Bloomberg

  ホール氏は書簡で「石油輸出国機構(OPEC)がさらなる減産延長を協議しなければならないという事実は、最終的には強気ではなく弱気のサインだ」と指摘。「石油市場の中期的見通しは依然として困難なように見え、それどころか2018年の需給バランスの見通しはここ数週間、悪化している」と述べた。

  過去30年で最も著名な商品ディーラーの1人に数えられるホール氏は、需給のトレンドに基づいて原油を取引するのは不可能に近いと説明。そのため、原油市場はコンピューターに基づくトレーディングシステムに翻弄(ほんろう)された状態のままだと訴えた。

  ホール氏は「アルゴリズムを使ったトレーディングシステムはますます優位に立っており」、値動きは混沌(こんとん)としていると指摘。「現在の市況では、主にファンダメンタルズ(需給関係)に基づくアプローチを使って石油に投資するのは一層難しくなっている。当面こうした状況が続く可能性はかなり高いようだ」との見方を示した。

原題:Oil ’God’ Blames Worsening Market, Algos for Closing of Fund (1)(抜粋)

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