日本株は5日ぶり反発、北朝鮮問題への懸念和らぐ-輸出や金融高い

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  • TOPIXと日経平均の上昇率は1.1%、2カ月半ぶりの大きさ
  • ドル・円は一時110円40銭台、1週間ぶりの円安水準

15日の東京株式市場は5日ぶりに反発。米国と北朝鮮の間の緊張が緩和し、リスク回避の動きが後退した。為替市場で円が全面安となったことも手伝い、電機や自動車などの輸出関連、米国の長期金利上昇を受け保険や銀行など金融中心に買われた。

  TOPIXの終値は前日比17.15ポイント(1.1%)高の1616.21、日経平均株価は216円21銭(1.1%)高の1万9753円31銭。両指数の上昇率は6月2日以来の大きさ。

  ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは「米政府高官らの融和的な発言を受け、きょうの日本株はドル・円相場とともに売られ過ぎの修正が入った」と指摘。14日終値時点の日経平均の予想PERは13.8倍と約9カ月ぶりの低水準となり割安感が台頭、「北朝鮮リスクが高まる前の日経平均2万円付近に戻す動きが出た」と話した。

ドル円と日経平均の日中チャート

  ダンフォード米統合参謀本部議長は14日、韓国の文在寅大統領に対し、トランプ政権は北朝鮮の非核化に向けて外交的・経済的圧力を優先していると語った。一方、朝鮮中央通信は米領グアム島への包囲射撃計画について、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が米国の行動をもう少し見守ると14日に発言したと伝えた。

  きょうの為替市場では円が全面安となり、ドル・円相場は一時110円40銭台と8日以来のドル高・円安水準を付けた。北朝鮮情勢を巡る懸念が緩和した上、米金融当局者のタカ派的な発言も出たことが背景。ニューヨーク連銀のダドリー総裁は14日、AP通信とのインタビューで、経済が予想通りに進展した場合は「年内もう1回の利上げを支持するだろう」と述べ、金利先物市場が織り込むことし12月までの利上げ確率は11日の26%から41%に上昇。米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.22%となった。

  SMBCフレンド証券の松野利彦シニアストラテジストは、「最近の弱い米経済指標もあり、利上げに前向きではない米当局者の発言が相次いだことが米長期金利を抑える要因となっていたが、NY連銀総裁の発言でこうした悲観的な見方は若干戻された」とし、今後は米長期金利の上昇を通じ、日本の金融株に見直し買いが入るとみている。

  東証1部33業種では、海運や化学、精密機器、銀行、その他製品、電機、証券・商品先物取引、保険が上昇率上位。原油安を受け石油・石炭製品と鉱業の2業種のみ下落した。売買代金上位では、4-6月期増益の富士フイルムホールディングス、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が投資判断を上げたホシデンが大幅高。半面、四半期決算で通期業績予想を据え置いた出光興産は下げ、防衛関連の石川製作所は大幅反落。

  • 東証1部の売買高は16億5080万株、売買代金は2兆2363億円
  • 上昇銘柄数は1537、下落は393
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