8月14日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、リスク選好戻る-米朝の緊張緩和の動きで

  4日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが主要通貨の大半に対して上昇。週末に米朝間で緊張緩和に向けた動きが見られたことで、市場にリスク選好が戻った。

  ドルは前週末の11日には下げていた。米インフレ指標が市場予想を下回ったことに反応した。14日はアジアの一部が祝日だったこともあり、取引はそれほど活発ではなかった。米国の国防当局者が週末、北朝鮮問題について外交による話し合いでの解決が望ましいと発言したことで世界的に株価が上昇。そうした中で安全通貨は軟調な展開となった。午後にはニューヨーク連銀のダドリー総裁が、経済が予想通りに進展した場合は今年3回目の利上げを支持すると表明したことを受けて、ドルはこの日の高値に上昇した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前週末比0.3%上昇。ドルは対円では0.4%高の1ドル=109円63銭。対ユーロでは0.4%上げて1ユーロ1.1780ドル。

  ダドリーNY連銀総裁はこの日、AP通信とのインタビューで、金融政策当局が9月にバランスシート縮小計画を発表するとの見方は不合理ではないと指摘。また景気が持ち応えた場合は「年内もう一度の利上げを支持するだろう」と述べた。

  米ワイオミング州ジャクソンホールで開かれるカンザスシティー連銀主催のシンポジウムまであと2週間弱となる中、ユーロ・ドルのオプションのボラティリティーは上昇。これは、同シンポジウムで欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が行う講演への市場の注目を浮き彫りにしている。

  ユーロはこの日ドルに対し、午前中に1.1770ドルとこの日の安値に下落。その後いったん下げを縮めたものの、ダドリーNY連銀総裁の講演後は再び同安値付近に下げる場面があった。

  ドルは対円では欧州時間に109円80銭の高値を付けた。米10年債利回りの動きに連動する形で推移し、ダドリー総裁の講演後にはこの日の高値付近に再び上昇した。
原題:Dollar Up Versus Most G-10; Risk Tone Improves as Rhetoric Eases(抜粋)
原題:Fed’s Dudley Says He Still Favors Another Rate Increase in 2017(抜粋)

◎米国株:大幅続伸、米朝の緊張緩和受けボラティリティーが後退

  14日の米国株相場は大幅続伸し、ボラティリティーを示す指数は低下した。米国と北朝鮮の間の緊張が緩和し、幅広い銘柄が買われた。

  S&P500種株価指数は前週末比1.0%上昇して2465.84。4月24日以来の大幅上昇となった。ダウ工業株30種平均は135.39ドル(0.6%)高の21993.71ドル。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は12.5未満に急低下。北朝鮮情勢の急速な緊迫化を背景に、10日には16を突破していた。米政権の当局者らが北朝鮮との戦争が差し迫っているとの懸念の解消に努めたことや、白人至上主義者の集会が開かれた米バージニア州シャーロッツビルで乗用車が群衆に突入し死亡者が出る事件が起き、メディア報道の焦点が国内にシフトしたことが背景。

  S&P500種の業種別11指数では、不動産と情報技術をはじめ10指数が上昇。エネルギーは唯一下落した。

  個別銘柄では「スナップチャット」を運営するスナップが一時は11.1%高。寄り付きでは下落し最安値を記録したが、間もなくプラスに転じ、午前中にこの日の高値を付けた。午後は伸び悩みとなった。

  マイクロン・テクノロジーは4.4%高。モルガン・スタンレーのアナリスト、ジョゼフ・ムーア氏はリポートで、メモリー供給の逼迫(ひっぱく)は2018年上期末まで続くとみられており、マイクロンの利益予想の上方修正につながるとの見方を示した。
原題:Stocks Surge, Havens Retreat as Korea Fears Wane: Markets Wrap(抜粋)
原題:Snap, Blue Apron Reverse Losses in Bellwether IPO Short Squeeze(抜粋)
原題:Micron Rises Pre-Market Amid Bullish Analyst Comments on Supply(抜粋)

◎米国債:下落、ダドリー総裁発言に反応-リスク志向も回復

  14日の米国債は幅広い償還期限で下落した。午後に入って明らかになったニューヨーク連銀のダドリー総裁のタカ派的な発言が手掛かりとなった。また欧州債市場でのリスク志向の回復が米国時間の取引でも見られた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前営業日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して2.22%。

  ダドリー総裁は金融政策当局が9月にバランスシート縮小計画を発表するとの見方は不合理ではないと述べ、景気が持ち応えた場合は「年内もう一度の利上げを支持するだろう」と続けた。ダドリー総裁はAP通信とのインタビューで発言した。

  今週は小売売上高や住宅着工件数、鉱工業生産指数など主要な経済指標が発表される。投資家にとって下半期の米国内総生産(GDP)を占う手掛かりとなる。16日には米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)会合(7月25-26日開催)の議事録を公表する。
    
  ダドリー総裁はAP通信とのインタビューでバランスシートの縮小開始時期について9月に明らかにするとの見方は「不合理」ではないと述べた。さらに米債務上限引き上げを巡る政治的な議論が縮小開始の時期に「大きな影響」を及ぼす可能性は低いと述べ、その理由について縮小プログラムの開始時期を発表したとしても実際の開始を遅らせることが可能だからだと指摘した。
原題:Treasuries Lower on Late Dudley Comments; Risk Appetite Returns(抜粋)
Stocks Surge, Havens Retreat as Korea Fears Wane: Markets Wrap(抜粋)
Fed’s Dudley Says He Still Favors Another Rate Increase in 2017(抜粋)

◎NY金:反落、1300ドル手前で失速-ドル上昇、プラチナ下落

  14日の金先物相場は反落。安全保障担当の米高官は北朝鮮との核戦争が差し迫っていないと発言し、安全資産の需要が後退した。主要10通貨に対するドルの動きを示す指数は上昇し、米国債の利回りが上昇した。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前営業日比0.3%安の1オンス=1290.40ドルで終了。11日には中心限月として6月6日以来の高値で引けていた。

  UBSグループのアナリスト、ジョニ・テベス氏は電子メールで、1300ドルが「重要なチェックポイントになろう」と指摘。「この近辺は今年に入ってから強い抵抗レベルとなっており、売りを誘いやすい」と述べた。

  銀先物は上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物10月限は1.5%安の974.90ドルと、7月3日以来の下げ幅となった。パラジウム先物9月限は0.4%高の898.15ドル。
原題:Gold Rally Falters Near $1,300 as Dollar Climbs; Platinum Slumps(抜粋)

◎NY原油:5週間ぶり大幅安、中国統計が需要不安を裏付ける

  14日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は反落し、約5週間ぶりの大幅安となった。リビア最大の油田で安全問題のために生産が大幅に減少したものの、中国での製油活動低下による影響の方が大きかった。外国為替市場でドルが堅調になったことも、価値保存手段としての商品投資の妙味を低下させた。

  プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニア市場アナリスト、フィル・フリン氏は電話取材に対し、「ドルには力強さが見られるし、今のところは弱気派に有利な材料の出方になっている」と発言。「けさの中国統計では7月の製油活動が低下しており、需要減速という不安を裏付けている。これがリビア減産による影響を相殺している」と続けた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前営業日比1.23ドル(2.52%)安い1バレル=47.59ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は1.37ドル下げて50.73ドル。
原題:Oil Falls by Most in Five Weeks Amid Fear of Chinese Demand Drop(抜粋)

◎欧州株:1カ月ぶり大幅高、北朝鮮情勢の緊張緩和で-RWE高い

  14日の欧州株式相場は1カ月ぶり大幅高となった。米国と北朝鮮の対立を巡る懸念が和らいだことが背景にある。

  指標のストックス欧州600指数は前週末比1.1%高の376.16で終了。業種別19指数全てが上昇し、公益事業と不動産の上げが目立った。先週11日にストックス600の5月高値以来の下げは6.1%に拡大していた。「炎と怒り」に直面すると警告した後、トランプ米大統領は北朝鮮に米領グアム近くへのミサイル発射を実施しないよう通告した。

  ポンペオ中央情報局(CIA)長官とマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)は13日の別個のインタビューで、北朝鮮への強硬姿勢を支持しつつも米国民の不安を喚起しないよう、戦争勃発の兆候は認められないと語った。

  個別銘柄では、ドイツのエネルギー企業RWEが2%高と、6月以来の高値に達した。ガス発電事業の収益改善に伴い、通期利益が自社予想レンジの上限になるとの見通しが好感された。

  HSBCホールディングスのストラテジストらは、欧州株が今年後半に調整局面入りする確率が高まっていると指摘。MSCI欧州指数の高値からの下落率は約1年1カ月にわたり10%を超えていない。これは2009年3月以降で2番目に長い上昇局面。
原題:Europe Stocks Rise Most in a Month as Geopolitical Tensions Ease(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債軟調、リスクテーク改善で-スペイン短期債は上昇

  14日の欧州債市場では、最近のリスクオフに対する巻き戻しが散見され、中核国債が下落。ドイツ国債先物が下げたほか、ASWスプレッドも縮小した。米国の国家安全保障当局者2人が北朝鮮との核戦争が差し迫っているとの不安の解消に努めたことが背景にある。

  ドイツ10年債利回りは2bp上昇し、周辺国債との利回り格差は5-8bp縮まった。クレジットスプレッドが大幅に縮小し、株式相場は上昇。スペイン短期債の利回りは約6bp低下し、2年物利回りは過去最低を付けた明確な手掛かりはなかったとトレーダーらーは指摘、出来高も大きくなかった。

  短期債の投資妙味が大きくなっており、調整後キャリーポジションが一部で注目された。ECBが公表した公的部門購入プログラム(PSPP)の週次データで購入額が97億ユーロと、10週平均の113億ユーロを下回り、夏季に流動性が細ったことを確認した。
原題:Bunds Soften, Risk Appetite Return; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為と米国株を更新します.)
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