中国の習主席、金正恩体制支えるコストさらに重く-米国からも圧力

  • 中国当局者の間では北朝鮮支援を維持するかを巡り議論が起きている
  • 国連決議で北朝鮮が変わらなければ米中摩擦激化も-ギルホルム氏

中国の習近平国家主席にとって、予測困難な同盟国である北朝鮮を支え続けることは一段と困難になりつつある。

  習主席はこの数週間、日本海に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を放った北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と、「炎と怒り」の警告で不満を爆発させるトランプ米大統領との板挟み状態にある。中国は米国がちらつかせる報復関税と軍事攻撃を回避するため、北朝鮮への制裁強化を支持する一方で当事国に冷静になるよう促している。

米国と北朝鮮の緊張や中国の役割について話す慶熙大学のオ・ジュン教授

Daybreak: Asia." (Source: Bloomberg)

  核戦争の脅威が高まっていることで、中国当局者の間では1950年代の朝鮮戦争にさかのぼる金王朝への支援を維持することの是非を巡って議論が起きている。両国の間にはこの数十年で隔たりが生まれた。中国が市場を開放して世界2位の経済大国となる一方、北朝鮮は一層孤立し経済的に困窮した。

  中国は公式には朝鮮半島の非核化を望むとしているが、中国当局は金体制の崩壊の方が戦略面でより大きな脅威だと考え、北朝鮮の兵器開発計画を長い間黙認してきた。体制が崩壊すれば、朝鮮半島に誕生する統一国家と共に米軍が中国との国境付近に駐留し、北朝鮮の緩衝材としての要素が失われる。

  しかし国際社会で中国の地位が向上したことで、世界の安定維持における同国の役割はより大きくなっている。

  南京大学の国際関係研究院の朱鋒院長は「中国指導部の限界点がどこにあるか今のところ分からないが、私は中国が徐々に、だが明らかに転換点に近づきつつあると思う」と指摘した。そのことが何を伴うのか詳細は明らかにしなかった。

  中国とロシアは今月、約30億ドル(約3300億円)に上る北朝鮮の輸出をおよそ3分の1削減するという国連安全保障理事会の制裁決議を支持した。

  コントロール・リスクス・グループの北アジア情勢分析ディレクター、アンドルー・ギルホルム氏は「国連決議で北朝鮮の行動を変えることができなければ、米中の摩擦は再び激化するだろう」と予測した。

  復旦大学(上海)の米国研究センターの宋国友ディレクターは「北朝鮮は中国にとって重荷だが、それは中国が金正恩委員長と対立することを意味しない。双方の党と国家の関係は深く絡み合っており、一夜にして変えることはできない」と述べた。
  
原題:China’s Xi Grapples With Rising Cost of Supporting Kim Jong Un(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE