4ー6月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は6期連続のプラス成長となり、市場予想も上回った。6期連続のプラス成長はリーマンショック前の2006年4ー6月期以来11年ぶり。個人消費や設備投資など内需が堅調で、公共投資も大幅に増加した。内閣府が14日発表した。

キーポイント

  • 実質国内総生産は前期比1%増、年率換算4%増(ブルームバーグ調査の予想中央値はそれぞれ0.6%増、2.5%増)
  • 個人消費は前期比0.9%増(予想は0.5%増)
  • 設備投資は2.4%増(予想は1.2%増)
  • 公共投資は5.1%増-補正予算の効果でプラスに寄与
  • 在庫のGDP全体への寄与度はゼロ
  • 外需の寄与度はマイナス0.3ポイント


背景

  茂木敏充経済再生担当相は発表後の会見で、個人消費や設備投資が堅調に増加し、「内需主導の経済成長となっている」と説明した。景気については「緩やかな回復基調が続いている」との認識を示し、先行きも「緩やかに回復していくことが期待される」と述べた。

  経済が回復基調にあることから、現時点で新たな経済対策は想定していないという。人材投資や生産性の向上に取り組み、新たな成長戦略を策定する。
  
  日本銀行は7月20日公表の経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、2017年度の実質GDP成長率の見通し(政策委員の中央値)を1.6%増から1.8%増、18年度を1.3%増から1.4%増に上方修正した。海外経済の成長率が高まっており、緩和的な金融環境の下で経済対策の効果が出るとみている。

  足元の景気は前回までの「緩やかな拡大に転じつつある」から「緩やかに拡大している」に判断を一歩進めた。先行きも「景気拡大が続く」としているが、経済の見通しは「海外経済の動向を中心に下振れリスクの方が大きい」とした。

エコノミストの見方

  • 野村証券の桑原真樹シニアエコノミストは電話取材で、個人消費が想定以上に強かったと指摘。株価上昇によって消費性向が改善したと分析した。ただ所得は回復しておらず、消費の強さは一時的な部分もあるかもしれないと述べた。
  • ソシエテ・ジェネラル証券の会田卓司チーフエコノミストはリポートで、「海外の回復や政府の景気対策に支えられた景気拡大の側面はある」としながらも、「自立的な形に進化してきている」と指摘。2017年の実質GDP成長率は「潜在成長率の倍程度の結果となる可能性が高い」との見方を示した。

詳細

  • 輸出は前期比0.5%減、住宅投資は1.5%増
  • 実質成長率は15年1-3月期(年率4.8%)以来の高い伸び
  • 名目GDPは実額545兆円と過去最高水準
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