マスク氏のコメントに触発される-鉱山最大手がEVブームに照準

  • BHPビリトン、ニッケル需要拡大を見込み新規生産能力に投資
  • 世界のニッケル需要は2050年までに2倍以上に拡大する可能性:BI

電気自動車(EV)ブームでニッケルが重要な役割を果たすという米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の見解に触発され、世界最大の鉱山会社のオーストラリア・英系BHPビリトンは需要拡大を見込んで新規生産能力に投資している。

  BHP傘下ニッケル・ウエストのアセットプレジデント、エドアルド・ヘッゲル氏は、豪州でのニッケル事業の業績改善に取り組む中、マスク氏が2016年にEV用電池には通常、リチウムよりもニッケルが多く含まれるとコメントしたビデオを「偶然見た」ことを明らかにした。

  ヘッゲル氏は9日のインタビューで「リチウムイオン電池市場について理解を深めると、EV向け需要が加速していることが明白になった」と説明。「当社には競争上の優位性があることも明らかになった」と述べた。

  BHPはその結果、自社精錬所でリチウムイオン電池製造に必要な硫酸ニッケルの生産を19年4月から開始するための4300万ドル(約47億3000万円)規模のプロジェクトを承認。ヘッゲル氏はウエスタンオーストラリア州カルグーリーでのインタビューで、これによりBHPは硫酸ニッケルの最大の輸出企業になるとの見通しを示した。

  ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、エイリー・オング氏は6月のリポートで、EV販売の増加などにより世界のニッケル需要は50年までに2倍以上に拡大する可能性があると指摘。ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスのアナリスト、ジュリア・アットウッド氏は4月に、リチウムイオン電池向けのニッケル需要は16年時点の年間約5200トンから30年までに19万トン余りに増加するとの見通しを示している。

原題:Elon Musk Inspires No.1 Miner to Target Electric Vehicle Boom(抜粋)

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