【債券週間展望】長期金利は低下か、需給の引き締まり意識

  • 動きが出るとすれば超長期ゾーン、20年強くなりやすい-野村証
  • 北朝鮮問題巡る地政学リスクで、円高背景に相場しっかり-岡三証

8月第3週(14日-18日)の債券市場では、長期金利の低下が見込まれている。17日に5年債の入札が予定されている一方で、16日と18日に日本銀行が長期国債買い入れオペを実施することから、需給が引き締まりやすいとの指摘が聞かれている。

  長期金利の指標となる新発10年物の347回債利回りは週明け7日の取引を0.065%で開始。8日には超長期ゾーンの需給緩和警戒感から0.07%まで売られた。その後は9日の日銀オペがしっかりとした内容となったことから買い圧力が強まり、10日には0.055%と6月28日以来の水準まで戻した。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、「入札が5年債しかない一方で、残存期間5年超10年以下の買い入れが2回あるので、金利の上は限定的になる」と指摘。「5年債入札前にボラティリティが出て、調整に伴いやや金利は上昇方向に動く程度」とし、「動きが出るとすれば超長期ゾーンで、特に供給もない中では20年が強くなりやすい」とみている。

  財務省は17日、 5年利付国債の価格競争入札を実施する。132回債のリオープン発行で、表面利率は0.1%に据え置かれる見込み。発行予定額は2兆2000億円程度となる。

過去の5年債入札の結果はこちらをご覧下さい。

  一方、日銀は16日に残存期間5年超10年以下と10年超、18日には1年超5年以下と5年超10年以下の国債を対象に買い入れオペを実施する予定だ。 

市場関係者の見方

*T
◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • 基本的には北朝鮮問題を巡る地政学リスクが意識され、円高を受けて相場はしっかり
  • 日銀オペ、10年金利が0.05%を下回れば減額の可能性もあるが、円高が警戒される中、中期ゾーンの水準も含めて今の段階で減らせる感じではない
  • 長期金利の予想レンジは0.04~0.07%

  
◎マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長

  • 10年債利回りが0.05%を割り込まない中では、オペの減額はないのではないか
  • 地政学的リスク懸念が深刻化すれば売り需要の低下でオペの応札倍率が下がるはず、日銀はそこに注目してくるだろう
  • 長期金利の予想レンジは0.04~0.08%

  
◎野村証券の中島武信クオンツ・アナリスト

  • 有事の際は需給的に引き締まり感のある超長期ゾーンのカーブがつぶれやすい
  • 10―20年は一段とフラット化の可能性ある
  • 長期金利の予想レンジは0.055~0.075%

  
*T

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