8月9日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル変わらず、朝方の上げを消す-対円でなお小幅安

  9日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが朝方の上げを消して変わらず。商いは薄く、不安定な動きを示した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比変わらず。午前に上昇した後、徐々に上げ幅を消した。ドルは対円で0.2%安の1ドル=110円07銭。ユーロはドルに対し0.1%未満上げて1ユーロ=1.1759ドル。

  ユーロは対ドルで、朝方の下げの大半を午後に埋める展開だった。前日ほどではないものの地政学的緊張が引き続き意識され、ドルは円やフランに対して下落。ただ円に対しては、約2カ月ぶり安値から持ち直した。欧州およびトロント市場のトレーダーらは、朝方の小幅ながら急なドルの上昇には明白な手掛かり材料がなかったと指摘した。

  トランプ米大統領が前日、米国を脅し続けるなら北朝鮮は「炎と怒り」に見舞われると警告したことを受け、地政学的緊張が高まった。ティラーソン米国務長官や同盟国からは北朝鮮との緊張悪化リスクを抑えようとする発言が出たが、その後も不安定な値動きが続いた。マティス米国防長官は核兵器の追求を「断念する」よう北朝鮮に警告する一方、米国は引き続き外交手段に訴えると強調した。

  ドルはこの日、円に対して109円56銭の日中安値を付けた後、110円台を回復した。欧米のトレーダーらによると、109円50銭から下には損切りのドル売り注文が、109円近辺には指し値や逆指し値が控えている。

  スイス・フランは円を含む主要通貨全てに対して上昇した。安全逃避の動きや、下落基調が約2週間続いていたことを受けたポジション調整に支えられた。
原題:Dollar Erases Gains Amid Skittish Trading, Moderate Flows(抜粋)

◎米国株:S&P500種ほぼ変わらず、北朝鮮巡る緊張和らぐ

  9日の米国株はほぼ変わらず。米政府当局者らは米国が北朝鮮との武力衝突に向かっているとの懸念の火消しに努めた。

  S&P500種株価指数は0.1%未満安い2474.02。ダウ工業株30種平均は36.64ドル(0.2%)下げて22048.70ドル。

  S&P500種は取引終了前の1時間でそれまでの下げをほぼ埋めた。シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は上げ幅を縮小した。ティラーソン米国務長官は武力衝突の脅威は迫っていないとのシグナルを発信し、トランプ米大統領が前日に発した「炎と怒り」警告で広がった懸念の緩和に努めた。

  S&P500種の業種別11指数のうち6指数が上げた。公益事業と選択的消費はいずれも下落。ヘルスケア関連と素材は上昇した。

  スターバックスは下落。BMOのアナリスト、アンドルー・ストレルジク氏はリポートで投資判断を「マーケットパフォーム」に引き下げた。従来は「アウトパフォーム」。既存店舗同士が共食いするなどの「深刻な問題」により米国内の既存店売上高は伸び悩むと指摘した。

  医薬品メーカーのマイランは通期の調整後1株利益予想を引き下げたことが嫌気され、一時値下がりしたが、終盤に下げを埋めて上昇して取引を終えた。
原題:U.S. Stocks Slip, Treasuries Rise on Korea Tension: Markets Wrap(抜粋)
Tillerson Calms North Korea Tensions After Trump Rattles Markets(抜粋)
Starbucks Downgraded as ’Core Issues’ Hurt Comp. Sales: BMO(抜粋)
U.S. Stocks Pare Losses to End Little Changed as Small-Caps Drop(抜粋)

◎米国債:上昇、米朝関係巡る懸念で-10年債入札後は上げ縮める

  9日の米国債相場は上昇。トランプ大統領の北朝鮮に対する強い警告を受けて米朝関係を巡る地政学的懸念が広がり、質への逃避から米国債に資金が流れた。

  ただ午後に実施された10年債入札で需要が低調だったことを受けて上げを縮小する展開となった。投資家の需要を測る応札倍率は昨年11月以来の低水準だった。このほか、米政府高官らがトランプ大統領の警告に伴う緊張の緩和を図ったことも米国債の上げ縮小につながった。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.25%。30年債利回りは2bp下げて2.82%。

  この日の米国債相場は朝早い段階から質への逃避で上昇し、10年債利回りは一時6月28日以来の低水準を付けた。

  この日実施された10年債入札(発行額230億ドル)では、最高落札利回りが2.250%となった。前回入札(7月12日)は2.325%だった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.23倍と、前回の2.45倍から低下した。

  トランプ大統領は8日、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)級のミサイルに搭載可能な小型核弾頭の生産に成功しているとの米当局の分析を米紙が伝えたことを受け、北朝鮮が米国を脅し続けるなら、同国は「炎と怒り、そして率直に言えば、世界がこれまでに目にしたことがないようなパワーに見舞われることになるだろう」と述べた。
原題:Treasuries Dip, Curve Steepens After Soft 10Y Sale Tails 1.6bp(抜粋)
原題:Treasuries Gain in Safe-Haven Bid, Erodes 10Y Auction Concession(抜粋)
原題:Treasuries See Risk-Off Advance; Gains Pared After Soft 10Y Sale(抜粋)
原題:Trump Warns North Korea of ‘Fire and Fury’ as Tensions Rise (1)(抜粋)
原題:U.S. Stocks Mixed, Bonds Pare Gain as Angst Eases: Markets Wrap(抜粋)

◎NY金:急伸、8週間ぶり高値-米朝緊張で株式から逃避との指摘も

  9日のニューヨーク金相場は急伸。6月中旬以来の高値を付けた。米国と北朝鮮との関係緊張を反映した。

  RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア市場ストラテジスト、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「脅威がエスカレートし、安全を求めて投資家は急いで資金を株から貴金属に戻している」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比1.3%高の1オンス=1279.30ドルで終了。一時は1282.40ドルと、6月14日以来の高値を記録。

  銀先物9月限は前日比2.9%上昇。中心限月としては昨年11月以来の大幅な上げとなった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナは上げ、パラジウムは下げた。
原題:Gold Jumps to Eight-Week High as Nuclear Spat Fuels Haven Demand(抜粋)

◎NY原油:反発、在庫減少で買い-ガソリン在庫は増加

  9日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は反発。米国のガソリン在庫が予想外に増加した一方、原油在庫が減少したことを材料視して買いが入った。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話取材に対し、市場は「かなりの支援材料となった在庫データを消化しつつある。製油所の稼働率は非常に高く、需要があることは明らかで、相場を支えている」と指摘。ただ、「しばらく前から48.50ー50ドルのレンジを抜けていない」と続けた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比39セント(0.79%)高の1バレル=49.56ドルで終了した。ロンドンICEの北海ブレント10月限は56セント上げて52.70ドル。
原題:Oil Gains as Market Weighs Crude Supply Drop, Gasoline Build(抜粋)

◎欧州株:下落、幅広い業種に売り-米・北朝鮮の緊張高まりで

  9日の欧州株式相場は下落。米国と北朝鮮の間で緊張が高まる中、広く売りが出た。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.7%安の379.84で終了。公益事業株を除き全ての業種別指数が下げた。トランプ米大統領が8日遅くに、米国を脅し続けるなら「炎と怒り」に見舞われると北朝鮮に警告した。

  銀行業界も注目され、株価指数は1.4%安と3週間ぶりの大きな下げとなった。10年前にフランスの銀行BNPパリバは投資ファンドからの顧客資金引き出しを凍結した。米国のサブプライム危機が欧州に波及し、世界的な信用危機の始まりを示唆する事件から10年がたった。

  個別銘柄では、デンマークの製薬会社ノボ・ノルディスクが7.9%急伸。同社の四半期決算が予想を上回ったことが好感された。ストックス600の業種別指数では公益事業株が0.1%上昇。この2営業日での上昇率は0.7%となった。
原題:European Stocks Drop as Tensions Rise Between U.S., North Korea(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債が上昇-北朝鮮情勢巡るリスクオフで

  9日の欧州債市場では中核国の長期債が買われ、ブルフラット化が進んだ。トランプ米大統領が北朝鮮に対して警告を発したことに伴う広範なリスクオフの動きでスワップスプレッドが拡大した。

  ドイツ10年債利回りは5bp下げ、先物の出来高が急増した。ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)社債の発行価格決定も支援要因となった可能性がある。

  周辺国債は中核国債ほど伸びず、ドイツ国債に対するイタリア国債利回り上乗せ幅は5bp拡大。イタリア国債とフランス国債の大規模なブロック取引が成立したことを受け、イタリア国債先物は日中安値を付けた。
原題:Bunds Rally into Risk Off, Deal Flow; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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