米ファンドKKR:8月上旬予定の日立国際TOB見送り-株価上昇で

  • 日立国際の株価は4月のTOB発表から上昇-TOB価格に対し16%
  • KKRはJIP、日立、日立国際などとTOB可否など協議

米ファンドのKKRは9日、半導体製造装置などを手掛ける日立製作所の子会社、日立国際電気に対する8月上旬の公開買い付け(TOB)の開始を見送ると発表した。日立国際の株価が4月の計画発表後に急騰していることが背景にある。日立は4月に日立国際をKKRと日本産業パートナーズ(JIP)に売却すると発表済み。

  ファンドによるTOB価格は1株当たり2503円で4月26日の終値2675円より6.4%低かった。その後、株価は上昇し8月9日の終値は2894円とTOB価格から約16%上昇している。

  発表文によると、日立国際に設置された第三者委員会は、4月時点で日立国際の株価の価額の正当性・妥当性は担保されているとした意見について、「現時点では維持することが困難」との答申を取締役会に提出。これを受け、KKRはTOBの前提条件が充足されていない状況と判断して見送りを決めた。

  4月の計画では、日立国際は日立が保有する議決権所有割合で約52%の株式をTOBではなく907億円を支払って自社株買いで取得し、その上でTOBを実施するとしていた。TOBと自社株買いの総額は約2150億円と算定していた。KKRなどは完全子会社化を目指している。

  KKRはTOBについて、実施の可否や時期を含め、日立国際、日立、JIPなどと協議を継続し、詳細が決まり次第発表するとしている。日立の広報・IR部の天本和子氏は「4月の合意内容に基づき引き続き誠実に協議する」とブルームバーグの電話取材でコメントした。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE