香港ドル急反発、金融当局による過剰流動性吸収を受け

香港ドルが米ドルに対して上昇に転じている。香港金融管理局(HKMA)が流動性吸収につながる為替基金証券を増発したのを受けて、これまで米国金利との差を利用したキャリートレードなどを背景に売られていた香港ドルに買い戻しの動きが出ている。

  午後3時47分現在の香港ドルは対ドルで0.1%上昇の1米ドル=7.8149香港ドル。HKMAによる為替基金証券増発を受けて、買い圧力が一気に強まり、一時7.8123香港ドルまで上昇した。同証券の発行前には、2016年1月以来の安値となる7.8278香港ドルを付けていた。

  RBCキャピタル・マーケッツのアジア地域外為戦略責任者スー・トリン氏(香港在勤)は「HKMAが流動性を吸収する証券を発行したことで香港ドルが押し上げられている。ポジションが極端だったため、動きが増幅された」と指摘した。

  為替基金証券の増発について、HKMAは「市中銀行の強い需要を満たすためで、香港ドル相場のトレンドとは無関係だ」と電子メールでコメントした。

香港金融管理局

Photographer: Jerome Favre/Bloomberg News

  為替基金証券の増発が今後の相場に与える影響について、クレディ・アグリコルのストラテジスト、ゲーリー・ヤウ氏(香港在勤)は、香港ドルと米ドルの金利差を大幅に縮小させるには十分と言えず、米ドル買い・香港ドル売りのキャリートレードの余地を残すと指摘。「為替基金証券の増発はここ数年より規模が大きいが、著しく大きいわけではない。HKMAが米国と香港の金利差縮小に向けて、より迅速に行動すべきだとの意見が市場にはある」と述べた。

   

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