ソニー:株価好感も社債価格はピークアウトか-業績改善で

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ソニーの4-6月期決算は事前予想を上回る内容となり、株式市場では好感されたのに対して、債券市場ではソニー債価格の上昇がピークアウトした可能性があるとの見方が出ている。

  ブルームバーグの集計データによれば、ソニー債(表面利率1.41%、2022年3月償還)の対国債スプレッド(上乗せ金利)は8日、38ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、発行以来最も低い水準に近づいた。過去1年間では39bpの低下。一方、ソニー株は過去1年間で31%値上がりし、上昇率はTOPIXの23%を上回った。

  ソニーが1日発表した4-6月の連結営業損益は前年同期比2.8倍の1576億円。ブルームバーグが集計したアナリストの営業利益予想平均1333億円(7人)を上回った。29金融機関のうち9割近くが同社株は買いだとしている。BNPパリバによると、債券市場では信用格付け上、ソニー債は買われ過ぎの可能性があるという。同社の格付けはBaa3(ムーディーズ・インベスターズ・サービス)、BBB(S&Pグローバル・レーティングス)で、見通しはいずれも「安定的」。

  みずほ証券の大橋英敏チーフクレジットストラテジストは、ソニーの成長力の勢いは「全然悪くないと思うが、債券市場は既に織り込んでしまっている」と指摘。仮に同社債の価格が上昇するとすれば、その契機は「格上げだろうが、それにはもう少し時間がかかると思う」と述べた。

  BNPパリバ証券チーフクレジットアナリストの中空麻奈氏は、4-6月期決算に関連して「既に社債を保有している投資家はそのままの保有が可能と判断する」としたものの、「このスプレッドでは保有分を積み増すインセンティブに欠く」と付け加えた。

格付け

  S&P主席アナリストの吉村真木子氏は、ソニーの決算について「順調な決算」と評価したが、格付け変更を検討しているかどうかについてはコメントを避けた。格上げを実施するとしたら、その条件の一つとして、EBITDAマージン(金融事業と一過性要因を除外)が11%超の水準で推移する見通しが強まることを挙げた。 

  ソニーの広報担当、北川悠氏は格付けについて「格付け会社が決めることなのでコメントは控えたい」とし、同社としては「引き続き財務体質の強化や、格付け会社や市場との密なコミュニケーションを行っていく」と述べた。

(第5~7段落を追加して、更新しました.)
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