超長期債が上昇、日銀オペ結果受け買い優勢-地政学リスクも下支え

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  • 20年セクター、コンスタントな買いで在庫不足感-パインブリッジ
  • 長期金利は0.06%に低下、6週間ぶり水準

債券相場は上昇。日本銀行がこの日に実施した国債買い入れオペの結果を受けて超長期ゾーンの需給引き締まりが意識された。また、北朝鮮情勢の緊迫化を背景に他市場でリスク回避の動きが進んだことも相場を支えた。

  9日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比5銭高の150円27銭で取引を開始。株安・円高の流れを背景にじり高となる中、日銀のオペ結果が公表されると、150円35銭まで上値を伸ばした。結局は12銭高の150円34銭で引けた。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「きょうの日銀オペでは残存期間10年超25年の結果が特に強かった。20年セクターにはコンスタントに買いが入っていて在庫が少ないと思われる」と説明。また、北朝鮮情勢の緊迫化について「これまで潜在的にもあったが、市場は楽観的に動いていたため、株や外国為替市場で利益確定の動きが先行した」とし、「債券市場ではオペでポジションが軽くなってから動きが出ている」と話した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から横ばいの0.065%で寄り付き、午後には0.06%と6月28日以来の水準まで買われた。

  超長期債も堅調。新発20年物の161回債利回りは1ベーシスポイント(bp)低い0.565%と、6月29日以来の水準まで切り下げた。新発30年物55回債利回りは1bp低い0.86%と、4日以来の水準に低下。新発40年物の10回債利回りは1.5bp低下の1.075%と、7月31日以来の低水準を付けた。

  日銀がこの日に実施した国債買い入れオペの結果によると、応札倍率は「5年超10年以下」が3.49倍、「10年超25年以下」が3.28倍、「25年超」が3.35倍といずれも前回から低下した。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧下さい。

  パインブリッジの松川氏は、「オペの応札倍率が前回から低下したが、あまり低過ぎないことから、オペ減額の連想は働きにくい」と指摘した。

北朝鮮情勢緊迫

  米国のトランプ大統領は8日、核ミサイル開発の可能性を巡って北朝鮮に警告を発した。これを受けて同日の米国株は下落し、ボラティリティ指数(VIX)が急伸。この日の東京株式相場も日経平均株価の前日比下げ幅が200円を超えて引けた。外為市場では円が対ドルで一時1ドル=110円を割り込み、6月15日以来の高値を付けた。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「北朝鮮による小型核弾頭開発のニュースとトランプ大統領の警告を受け、緊張感が一段と増していると明確に言える」とし、「リスクオフの典型的な動きで債券は堅調」と話した。

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