【個別銘柄】太陽誘電や大林組が下落、日製鋼やGSユアサは大幅高

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8日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  太陽誘電(6976):前日比5.2%安の1722円。2017年4-6月期(第1四半期)営業利益は前年同期比65%増の34億1200万円だったが、みずほ証券では第2四半期以降の需要増加に備えた在庫の積み増しを除いた実態ベースは前年同期比でやや微減の19億円程度だと分析した。懸念してきた中国スマートフォンのピークアウトの影響が新規ネガティブ材料で出てきたとも指摘。

  大林組(1802):4.5%安の1322円。4-6月期の営業利益は前年同期比8.3%増の249億円と8日午後に発表、前期比0.6%増の1345億円で据え置いた18年3月期計画に対する進捗率は19%にとどまった。ドイツ証券の大谷洋司アナリストは、きのう四半期決算を発表した鹿島や大成建設に比べ、進捗率が低いことが嫌気されたとの見方を示し、国内建築事業の利益率が6.2%と、前年同期の6.3%から若干落ちたこともネガティブと述べた。大手ゼネコン4社の第1四半期営業利益の通期計画に対する進ちょく率は大成建21%、清水建27%、鹿島41%。

  日本製鋼所(5631):20%高の2209円。18年3月期の営業利益計画を125億円から前期比14%増の140億円に上方修正すると7日に発表。産業機械事業の売り上げ増加とコスト改善による収益性向上が寄与する。SMBC日興証券は、フィルムシート製造装置、成形機の受注が好調でポジティブ、と評価。素形材・エネルギー事業も第1四半期にわずかではあるが黒字化を果たしており、同事業もおおむね業績は底を打ったとの見方を示した。

  ジーエス・ユアサコーポレーション(6674):8.7%高の562円。電気自動車(EV)が1回の充電で走れる距離を2倍に伸ばす新型電池の量産を20年にも始めると8日付の日本経済新聞朝刊が報道した。新型電池でガソリン車並みの走行距離になるという。岩井コスモ証券の大西等シニアアナリストは、EVの普及で一番のネックはバッテリーで、高性能化によりこれが解消へ向かうという報道が好感されたとみる。

  日機装(6376):11%安の1025円。7日発表の1-6月期営業利益は前年同期比82%減の3億5300万円と、従来計画14億円を大きく下回った。買収関連費用のほか、医療部門での急性血液浄化療法(CRRT)事業の業績悪化も響いた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、LNGポンプでの品質不適合継続や透析関連など主力事業も同証想定以下の進捗で、通期計画の未達リスクが残ると分析した。

  パイオニア(6773):6%安の204円。カーエレクトロニクスOEM(相手先ブランドでの生産)事業の受注状況を反映し18年3月期の売上高計画を3900億円から3800億円に下方修正すると7日に発表。一方、営業利益計画は100億円で据え置いた。みずほ証券では、北米OEM苦戦はややネガティブ、期初計画公表から3カ月での売上高下方修正で、利益計画達成のハードルはより高くなった印象と指摘した。

  サントリー食品インターナショナル(2587):4.7%安の5240円。1-6月期(上期)営業利益は前年同期比7.9%増の430億円だったと7日に発表。クレディ・スイス証券は10%強の増益とみていたため若干物足りないと指摘。アジア事業の第2四半期営業利益が同12%減となった点が最も意外で、ベトナム市場の回復の遅れや新商品発売の遅延が背景だったもようと分析した。

  島津製作所(7701):3.6%安の2078円。2017年4-6月期(第1四半期)の営業利益は前年同期比14%減の38億8400万円と、市場予想45億円を下回った。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、2桁減益決算で見た目が弱く、株価に短期的にネガティブと指摘。ただ、減益となった背景が前年同期の在庫未実現利益の反動など一時要因で、トップラインの伸びは引き続き堅調なため、株価の調整は長期には及ばない、との見方も示した。

  デンヨー(6517):9.2%安の1816円。4-6月期の営業利益は前年同期比37%減の3億6900万円と8日午後に発表。地域セグメントは日本が赤字に転落、大型発電機の輸出が低調だった。

  日清紡ホールディングス(3105):3.1%安の1135円。4-6月期の営業損失は7億800万円と、前年同期から赤字幅が拡大した。子会社の日本無線の不振などでエレクトロニクス事業の赤字が膨らんだ。

  ホシザキ(6465):3.5%安の9830円。7日午後に発表した1-6月期営業利益202億円(前年同期比3.4%減)についてゴールドマン・サックス証券は、同証事前予想215億円を下回った、国内売り上げは堅調だが全社的に利益が物足りないと指摘。海外事業は商品ラインナップを依然拡充している段階で強みが確立されておらず、構造的な成長と判断するには時期尚早との見方を示した。

  KLab(3656):17%高の2022円。17年12月期の営業利益計画を従来の6億-29億円から22億-40億円に上方修正すると7日に発表した。6月13日リリースした新作ゲームタイトル「キャプテン翼~たたかえドリームチーム~」の売り上げが想定以上に好調に推移している。

  ワコム(6727):9.9%高の444円。4ー6月期の営業損失は1億3800万円と、前年同期の14億4700万円から縮小した。主力のブランド製品事業で「Intuos(インテュオス)」などペンタブレット製品が伸び、モバイル製品も好調だった。テクノロジーソリューション事業は採用が拡大しているアクティブES方式デジタルペン製品の伸長、教育市場向けの増収などで損益が改善した。野村証券はタブレット・ノートPC向けの売上高が98%増と同証予想を大きく上回っていると指摘、新モデル向けの売上高構成比が上昇し、粗利率は39.8%から41.9%に改善していると評価した。
 
  高砂熱学工業(1969):5.5%高の1994円。4ー9月期の営業利益計画を14億円から38億円に上方修正すると7日に発表。大型再開発工事が計画以上に進捗(しんちょく)しているほか、受注も良好で前年同期比では6割減益が一転、9.8%増益になる。SMBC日興証券では、受注、業績ともに同証予想との比較で順調に推移しポジティブと評価。会社側は18年3月通期の営業利益を前期比11%減の110億円で据え置いたが、同証では135億円と上振れを見込む。

  IHI(7013):4.3%高の391円。4-6月期営業利益は前年同期比2.4倍の255億円と8日午後に発表。前年同期のF-LNG事業の採算悪化が解消したことなどが奏功した。据え置かれた通期計画650億円に対する進捗率は39%。 

  レーザーテック(6920):8%高の1696円。7日発表の17年6月期営業利益は前の期比12%増の49億6000万円と、従来計画を9%上回った。18年6月期計画は前期比0.8%増の50億円。野村証券はフラットパネルディスプレイ(FPD)では10.5Gの工場建設計画が中国で複数進行、露光装置やマスクが不足気味で同社のマスク検査装置を購入する可能性があると指摘、有機ELでも高精細化が進んでおり、検査装置需要の追い風になっているとした。

  アルコニックス(3036):12%高の2548円。4ー6月期の営業利益は前年同期比90%増の16億9700万円と8日午後に発表。めっき材料が北米、中国で堅調で製造ー装置材料事業が黒字転換したほか、商社流通も増益となった。また、8月末株主を対象に1株を2株に分割するとも発表、今後の流動性向上や最低投資金額の低下による投資家層の拡大が期待された。

  ツルハホールディングス(3391):2.6%高の1万2580円。静岡県でドラッグストアと調剤薬局を展開する杏林堂薬局を子会社化することで7日に基本合意した。親会社の杏林堂グループ・ホールディングスの既存株主から発行済み株式総数の51%を取得する。SMBC日興証券は、過去最大規模の企業の合併・買収(M&A)で、シナジー効果も含めて業績寄与は大きそうだと評価。東海エリア進出の足がかりとなり、食品を豊富に扱う杏林堂薬局のノウハウを生かし食品強化がさらに進む可能性があるとみる。

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