みずほFGがトランザクション業務強化で外為11兆円増へ

  • シンガポールに国際営業本部、東京や香港、欧米に280人を配置
  • プロダクツとセールスが一体的推進、アジア展開の非日系企業に照準

みずほフィナンシャルグループは、アジアを中心に取引先企業の資金管理を包括的に受託するトランザクションバンキング業務を強化している。シンガポールを中心に顧客ニーズに合わせた資金サービスの開発とともに、競合金融機関から採用した営業担当者を世界5拠点に配置して案件獲得を進める。2017年度は関連する外国為替取引で1000億ドル(約11兆円)の上積みを目指す。

  同業務は、融資だけでなく預金から決済、貿易金融など顧客企業の資金を一元管理する業務。銀行は預かる資金の運用や送金、為替手数料などで収益を獲得する。みずほFGグローバルコーポレート業務部の田中丸善市参事役は、日本企業に加えて「アジアでビジネス展開する非日系企業のクロスボーダー取引にフォーカスして拡大を進める」と述べた。

  みずほFGは昨年、グローバルトランザクション営業部を設置して世界での推進体制を構築した。本部は初めて日本以外のシンガポールに置き、東京、香港、中国、ニューヨーク、ロンドンで展開する。人員は合計約280人で3年前に比べてほぼ倍増した。セールスではシニアクラスのバンカー5人を外資系金融機関から中途採用し、各拠点に配置して陣頭指揮を任せている。
  
  日本銀行によるマイナス金利政策の影響を受け、国内金融機関は本業の融資収益が低迷。みずほFGや三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなど3メガバンクは、収益増強に向けて海外事業を拡大している。みずほFGは世界の大企業約300社との取引を深める「グローバル300」を展開中で、トランザクションバンキングを重点戦略に位置付けて取り組みを強化している。

  欧米の競合先に対応するためプロダクツ(商品開発)部門も強化した。新サービスでは、新たに顧客企業と下請け企業との資金取引を管理するサプライチェーンファイナンスや為替取引の事務効率化メニューなどをラインアップした。このほか、7月に金融と情報技術(IT)を融合したフィンテックを駆使して実施した新認証技術のブロックチェーンによる貿易取引なども売り込む考えだ。

  みずほFGのトランザクションバンキングに関連した外為取扱高は、17年3月期が前年同期比25%増の5000億ドル(約56兆円)に拡大した。今期も20%前後の増加を目指している。田中丸参事役は、「プロダクツとセールスが一体的に推進して取引実績を上げ、顧客企業から信頼を得て資金管理のコアバンクを目指す」と語った。

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