日本株3日ぶり反発、米雇用と円安、決算好感-TOPIXことし高値

更新日時
  • 米雇用統計で非農業部門雇用者数は20.9万人増、市場予想上回る
  • 輸送用機器や建設、情報・通信などが上昇、トヨタ買われる

7日の東京株式相場は3営業日ぶりに反発し、TOPIXはことしの高値を更新。米国雇用統計の改善や為替の円安推移、決算内容を好感する買いが優勢となった。通期利益計画を上方修正したトヨタ自動車など輸送用機器株、四半期営業利益が4割を超す増益の鹿島など建設株中心に高い。

  TOPIXの終値は前週末比7.82ポイント(0.5%)高の1639.27、日経平均株価は103円56銭(0.5%)高の2万0055円89銭。TOPIXは2015年8月19日以来の高値。

  明治安田アセットマネジメントの林秀執行役員は、「雇用統計は予想を上回り、米国景気の良さを示したが、平均賃金の伸びは思ったほどではなく、物価や金利を力強く押し上げるほどでもない」と指摘。米金融政策の緩和縮小ペースが緩やかなら、適温経済を背景に「行き場のない資金がリスク資産に向かい、米国株高に連動した形で業績もそこそこ良い出遅れ日本株にも資金が入りやすい」と話した。

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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米労働省が4日に発表した7月の雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比20万9000人増えた。エコノミスト予想の中央値は18万人増。娯楽・ホスピタリティ関連が15年9月以来で最も増え、製造業や教育、ヘルスケアも5カ月ぶりの高い伸び。平均時給は前年同月比で2.5%増と市場予想の2.4%を上回った。失業率は4.3%。

  予想以上の雇用改善を受け、4日の米10年債利回りは2.26%と4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇。ニューヨーク為替市場ではドルが上げ、きょうのドル・円も一時1ドル=110円80銭台と前週末の日本株終値時点110円08銭からドル高・円安水準で取引された。

  野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「米国では景気、企業業績の回復から雇用に対する意欲が引き続き強い。雇用をベースにした消費の好循環が期待できる」とみる。こうした米経済環境は、「日本企業の対米輸出にとって数量的に堅調、価格要因でもドル安が止まるという点でマイナスではない」と言う。

  トヨタ自動車など約半数の企業が前週までで4ー6月期決算の発表を終了。丸三証券の牛尾貴投資情報部長は、「予想以上に通期計画を上方修正する企業が多い」と受け止める。法人企業統計で、15年4ー6月期に最高益を更新した際のドル・円相場は1ドル=125円台。一方、ことし4ー6月期は平均111円台でも、3四半期連続の最高益更新が予想されている。TOPIXの年初来高値更新は、「企業の稼ぐ力が高まっていることを評価する動き」とし、「15年8月の終値ベースの高値1691に届いてもおかしくない」との見方も示した。

  個別では、通期業績計画を上方修正したトヨタやミネベアミツミが売買を伴って買われ、4ー6月期が4割を超す営業増益のスクウェア・エニックス・ホールディングスは急伸、同じく鹿島も決算発表を受けた午後の取引で上昇基調を強めた。

  もっとも、市場関係者の間では相場全般の上昇力について鈍さを指摘する声も聞かれる。丸三証の牛尾氏は、「米金利が上がりにくい中では円安シナリオは強まらない。コンセンサスに届いているかどうかで株価が乱高下する決算シーズン最中とあって、うかつに動きにくい」と言う。明治安田の林氏も、「ボラティリティーも低いだけに、閑散相場下では株価が振れる可能性もある。国内主要企業の決算が発表済みとなり、材料出尽くし感も出やすい」とした。

  東証1部33業種は建設、繊維、輸送用機器、金属製品、電気・ガス、非鉄金属、情報・通信など28業種が上昇。水産・農林やゴム製品、海運、陸運、石油・石炭製品の5業種は下落。売買代金上位ではソフトバンクグループや東レ、LIXILグループ、野村証券が投資判断を上げたルネサスエレクトロニクスが高い。半面、SMBC日興証券が貸出金利回りの低下はネガティブと指摘、マッコリーの投資判断引き下げも重なったスルガ銀行は急落。フラザー工業やホシザキ、4ー6月期利益は弱めとアナリストの間でみられた堀場製作所も安い。

  • 東証1部の売買高は15億590万株、売買代金は2兆353億円、代金は前週末に比べ5.6%減った
  • 値上がり銘柄数は1397、値下がりは514
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