世界最高のリターン上げる株式市場、頼みの綱は一握りの人気銘柄

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  • 香港ハンセン指数、テンセントが今年の上昇の4分の1占める
  • 人気銘柄のボラティリティー上昇-中国本土の投資家の買いで

世界の主要株式市場の中で、今年に入って香港市場のハンセン指数ほど好調な投資先はない。

  同指数は年初来約25%の大幅高を演じているが、その水面下では値上がり銘柄が一段と集中し、一部の銘柄のボラティリティー(変動性)が高まっている。ハンセン指数の構成ウエート上位銘柄の一角であるテンセント・ホールディングス(騰訊)を見てみると、年初来上昇率は64%で同指数構成銘柄の中で上昇率2位となっており、指数上昇の約4分の1を占める。指数全般の価格変動が一段と弱まる中、テンセントの30日間のボラティリティーは51%上昇したことがブルームバーグの集計データに示されている。

  市場関係者によると、こうした現象を引き起こしているのは中国本土の投資家だ。彼らは香港の大型株を有望視し、本土と香港の株式市場の接続プログラムを通じて資金をつぎ込んでいる。このプログラムはストックピッカーに投資機会を生み出す一方で、落とし穴も作っている。市場の広がりに欠ける状況はパッシブ運用の投資マネーにはリスクで、相場上昇のもろさの表れだと一部ストラテジストは指摘する。

  デルタ・アジア・セキュリティーズのビクター・アウ最高執行責任者(COO)は「中国からある程度の資金が流入しており、彼らの観点で知名度のあるテンセントや平安保険と入った銘柄を買っている。ハンセン指数は相当上昇したが、二番手、三番手の銘柄が追随できていない」と指摘。相場上昇が少数の銘柄に依存する状況では「外的衝撃は大幅調整のうまい口実になるだろう。投資家は現状に安心し過ぎている」と述べた。

  香港株の上昇は一部銘柄に限定されており、ハンセン指数構成49銘柄では、テンセントや平安保険、AIAグループなど7銘柄だけで相場全体の上昇の約70%を占めている。7銘柄の30日間の価格変動は今年、平均で25%上昇したが、HSIボラティリティー指数は10年ぶりの低水準付近にある。

  同様のパターンは米国でも発生しており、アップルやフェイスブックなどの大型ハイテク株の上昇が指数に大きな影響を及ぼしている。

  ポート・シェルター・インベストメント・マネジメントのリチャード・ハリス最高経営責任者(CEO)は、「強気相場のの中で、その適用範囲が限られていることは通常、吉兆ではない。買う銘柄がいずれ不足することになりがちだ」と指摘した。

  
原題:World’s Top Stock Market Is Really Just a Handful of Top Stocks(抜粋)

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