東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=110円台前半。米トランプ政権を巡るロシア疑惑捜査への警戒などから朝方に1カ月半ぶり安値を更新。その後はこの日発表される米雇用統計を見極めようとの姿勢が広がり、下げ渋った。

  午後3時24分現在のドル・円は前日比0.1%高の110円11銭。米長期金利の低下を背景にドル売り・円買いが進んだ前日の海外市場の流れを引き継ぎ、午前9時前に一時109円85銭と6月15日以来の水準まで下落。その後仲値にかけて110円台を回復し、一時110円19銭まで値を戻した。午後は110円台前半でもみ合う展開。

  ソニーフィナンシャルホールディングスの石川久美子為替アナリストは、米金融当局が気にするインフレの伸び鈍化を払拭(ふっしょく)するには「まず平均時給が伸びてくれないとというところがある」と指摘。「ロシアゲート疑惑に関する動きなどあったが、いったん横に置いて雇用統計を待ちたいというのがある」と話した。

  ブルームバーグのエコノミスト調査によると、4日発表の7月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比18万人増加が見込まれている。6月は同22万2000人増だった。7月の失業率は前月から0.1ポイント低下の4.3%、賃金インフレ動向を見る上で注目される平均時給は前年同月比2.4%増と6月の同2.5%増から伸びが鈍化すると予想されている。

  3日の海外市場では7月の米供給管理協会(ISM)非製造業景況指数の予想以上の大幅低下や、ロシア疑惑捜査での大陪審設定の報道を受けて、米10年債利回りが6月下旬以来となる2.22%に低下。アジア時間4日の取引ではほぼ横ばいの水準で推移している。

大陪審設定に関するニュースはこちらをご覧ください。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)マーケッツ本部の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は、平均時給が市場予想を下回るとドル売りが進みやすい一方、水準的にもドル売りがかなり進んできているため、予想対比で上振れればドル安の調整が起こりやすいと指摘。もっとも、トランプ政権に対する不透明感がある中で、「111円半ばは重そう」と話した。 

  ユーロ・ドル相場は0.1%高の1ユーロ=1.1877ドル。2日に1.1910ドルと2年7カ月ぶりのユーロ高・ドル安水準を付けた後、上昇が一服し、この日は1.18ドル台後半で小幅な値動きとなっている。

  豪ドルは上昇。豪中銀の四半期金融政策報告を受けて一時1豪ドル=0.7934ドルまで売られた後、0.79ドル台後半へ反発した。豪中銀は金融政策報告で、最近の豪ドル高を受けて17年の成長率見通しを下方修正した。一方で、基調インフレは2017年の後半にかけて2%程度に到達すると予想した。前回5月の報告では「18年初頭」と見込んでいた。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE