【個別銘柄】キリンHDやカルビー大幅安、スズキや三越伊勢丹は上昇

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4日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  キリンホールディングス(2503):前日比4.5%安の2370円。3日に2017年12月期の営業利益計画を1460億円から1520億円に上方修正した。キリンビバレッジやメルシャンの業績好調を反映したが、市場予想の1598億円には届かなかった。ゴールドマン・サックス証券は、すでに上半期の増額修正を発表済みで注目ポイントは通期計画だったが、同証予想に対して会社計画は7%下回る水準と指摘。ノンアルコール事業などの伸長分野をさらに強化するため下期の販促費・広告費は前年より積み増す予定で、株式市場が期待する収益改善効果の確保は難しいとみる。

  カルビー(2229):11%安の4050円。4-6月期の営業利益は前年同期比52%減の34億1300万円だった。国内でポテトチップスやシリアル食品の売り上げが減少、北米も振るわなかった。SMBC日興証券は、国内では第2四半期に国産ジャガイモ使用の「ポテトチップス」が店頭に復活する際の販促負担増リスクが増した可能性を指摘。さまざまな施策が打たれてきた北米事業は減収、何らかの新製品投入などの必要性もあり、回復軌道に乗ったイメージを持てないとした。

  スズキ(7269):8.7%高の5636円。4-6月期の営業利益は前年同期比44%増の851億円と、市場予想の729億円を上回った。四輪の世界販売はインドや日本、欧州などで伸びて過去最高だったうえ、二輪はインドとインドネシアで増えた。ジェフリーズ証券は、市場予想に対する大幅な上振れは収益性の改善が一過性ではなく、本物であることを強く印象付けポジティブと評価。通期計画(2400億円)に対する進捗(しんちょく)率は35%で、上方修正への期待が高まるとした。

  三越伊勢丹ホールディングス(3099):3.6%高の1118円。4-6月期営業利益は前年同期比13%増の68億3800万円。再構築を進めている百貨店事業は39%増益、野村不動産と共同分譲事業に取り組んだ不動産事業も伸びた。据え置いた通期計画(180億円)に対する進捗(しんちょく)率は38%。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、7月の月次売上高もインバウンド向け中心に好調で、百貨店業は第2四半期も好調を持続する可能性があるとみる。

  ライオン(4912):6.7%安の2204円。1-6月(上期)営業利益は前年同期比13%増の118億円と、従来計画の105億円を上回った。ジェフリーズ証券は、オーラルケアなど一般用消費財が好調で上期は計画を上振れたが、4-6月(第2四半期)は原材料価格上昇の影響でマージンの改善が小さく、下期もこの影響がネガティブに作用すると予想。同証の17年12月期予想に基づくPERは37倍とバリュエーションは相対的に高く、投資判断は「ホールド」を継続した。

  マツダ(7261):2.8%高の1688.5円。トヨタ自動車(7203)と資本提携し、米国に共同で生産拠点を建設する合意に近づいていることが明らかになった。関係者によると、共同の工場はトヨタの小型車「カローラ」やマツダのクロスオーバー車などを生産、年産30万台規模になる見通し。ゴールドマン・サックス証券は、マツダにとっては将来的な投資負担の軽減につながる可能性があるとの見方を示した。

  テルモ(4543):3.7%高の4325円。4-6月期の営業利益は前年同期比9.4%増の234億円だった。心臓血管カンパニーがけん引し、市場予想の215億円を上回った。野村証券は、買収事業の好調に加えニューロ製品群(脳血管向け)の新展開で中長期成長の確度は高いと評価。カテーテル事業の好業績を受けて業績予想を上方修正、目標株価は5700円から6000円に上げた。

  ディスコ(6146):3.6%安の1万8740円。4-9月期の営業利益計画を213億円から260億円に上方修正。未開示だった4-12月期計画は343億円とした。ドイツ証券は、コンセンサスを大きく上回る力強い第1四半期と比較すると、第2、第3四半期のガイダンスは物足りなく見えてしまうと指摘。今後は第2、第3四半期の上振れ幅を見極める展開とみる。

  セガサミーホールディングス(6460):4%安の1434円。パチンコ遊技機の主力タイトル販売が好調で4-6月期営業利益は前年同期比5.4倍の166億円だったが、SMBC日興証券は、規制強化の影響などで遊技機市場の先行き不透明感が強く、好決算を素直に高評価できない状況だと指摘。第2四半期に投入するパチスロ機「北斗の拳新伝説創造」の売れ行きやパチンコホールでの稼働状況、第3四半期以降のラインナップなど注視する必要があるとした。

  TBSホールディングス(9401):4.5%高の2227円。4-6月期営業利益は前年同期比25%増の65億6500万円だった。放送事業は視聴率の回復基調を背景にスポット収入がプラス、映像・文化事業の利益は2.9倍になった。メリルリンチ日本証券は、第1四半期の営業増益と映像・文化事業の収益改善はポジティブと評価。ただ、上期のスポット売り上げ計画は未達の可能性が高く、計画比上振れは確信できないと慎重な見方も示した。

  クボタ(6326):4.3%高の2050円。1-6月期の営業利益は前年同期比4.7%減の1006億円だったが、野村証券は1-3月の32%減から4-6月は27%増へ転じ、業績モメンタムは改善基調と指摘。米国の中小型トラクタ市場では、大型トラクタメーカーとの競争激化からインセンティブが増加傾向にあったが、大型農機市場に底打ち感が見られ今後の競争環境は緩和方向とみる。目標株価を2150円から2300円に引き上げた。

  ニコン(7731):1.8%高の1906円。4-9月(上期)営業利益計画を110億円から170億円に上方修正した。半導体装置事業の収益改善やデジカメや交換レンズの販売台数増加を見込む。JPモルガン証券は、着実に構造改革が進んでいるとした上で、固定費構造・収益性重視の経営転換はポジティブと評価。好調なフラットディスプレーパネル(FDP)環境により、安定した業績が期待できるとみる。

  サッポロホールディングス(2501):4.1%安の2926円。1-6月期の営業利益は前年同期比1%減の30億1800万円だった。酒類など各事業セグメントで売上高は増加したが、物流費高騰や固定費増加が利益を圧迫した。JPモルガン証券は、食品・飲料事業の想定以上のコスト上昇が好調なトップライン効果の足かせとなったと指摘。通期計画の未達リスクは限定的でも、上期に増益の貯金は作れず、上振れの可能性はやや下がった印象とした。

  アダストリア(2685):5.8%安の2517円。ゴールドマン・サックス証券は3日に投資判断を「買い(コンビクション・リスト)」から「中立」、目標株価を3600円から2800円に引き下げた。仕入れ/EC改革など構造改革の息切れで想定以上に値下げの影響が出ていると分析。18年2月期営業利益予想を153億円から118億円(会社計画150億円)、来期を159億円から124億円に減額した。

  日本ケミコン(6997):13%安の402円。4-6月期営業利益は前年同期比3.8倍の12億5300万円となったが、前四半期の14億3200万円からは減少した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、アルミ電解コンデンサーの需要は旺盛だが、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域のハリラヤ休暇による稼働日減、超大型品の生産数量拡大によるコスト増などで利益を伸ばし切れなかったのはネガティブと指摘した。

  ホシデン(6804):8.6%高の1448円。4-6月期の営業損益は22億1500万円の黒字に転換、18年3月期営業利益計画を50億円から前期比3.6倍の85億円へ上方修正した。市場予想は60億円。みずほ証券は、実績・ガイダンスともに同証予想を上回りポジティブと評価。株式市場はアミューズメント関連の貢献をある程度織り込んでいるが、同関連の最終需要の強さから来期業績も伸びる期待あり、今回決算で材料出尽くしとなる可能性は低いとみる。投資判断は「買い」を継続。

  ゴールドウイン(8111):11%高の7800円。4-9月期の営業利益計画を7億円から前年同期比46%増の10億円に上方修正した。アウトドアブランドの「ザ・ノース・フェイス」のほか、「ヘリー・ハンセン」「カンタベリー・オブ・ニュージーランド」などの販売堅調が持続。採算面では粗利益率の増加に加え、直営店を中心としたリテール売り上げの拡大、値引きなど販売ロスの削減も寄与した。

  サイバーエージェント(4751):2.4%高の3375円。みずほ証券では9月5日前後に発表されるとみられる日経平均株価の銘柄入れ替えで、同社の新規採用を予想。

  ポケットカード(8519):150円(21%)高の874円ストップ高。伊藤忠商事(8001)とファミリーマートは共同で株式公開買い付け(TOB)を実施すると3日に発表した。TOB価格は3日終値を48%上回る1072円。11月中旬のTOB開始を目指す。ポケットカードはTOBに賛同する意見を表明した。

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