トヨタは今期業績予想を上方修正、円安方向への見直しが寄与

更新日時

トヨタ自動車は今期(2018年3月期)の業績予想を上方修正した。為替前提を円安方向に見直したことが主因だ。

  4日発表の決算資料によると、今期の純利益は前期比4.4%減の1兆7500億円(従来1兆5000億円)、営業利益が同7.2%減の1兆8500億円(同1兆6000億円)、売上高は同3.3%増の28兆5000億円(同27兆5000億円)の見通しにいずれも引き上げた。ブルームバーグが集計したアナリスト21人の営業利益予想の平均は2兆305億円。

  今期の為替前提は対ドルで従来の105円から110円、対ユーロで同115円から124円にそれぞれ見直した。従来予想比で為替変動の影響が2200億円のプラス要因となる。ダイハツ工業と日野自動車を含むトヨタグループの世界販売1025万台の計画は据え置いた。

  大竹哲也専務は決算会見で、「2期連続の減益を回避すべく、さらなる収益改善に取り組んでいく」と述べた。5月の決算発表では今期予想について2期連続で大幅減益となる見通しを示し、豊田章男社長は「スポーツの世界では連敗になる」と述べ、売り上げが伸びないと何かをやめ、何かを変える決断が必要になるとの認識を示していた。

  今期計画では研究開発費を従来比100億円増の1兆600億円、設備投資を同200億円増の9600億円にそれぞれ増額修正した。大竹専務は研究開発が「攻めの分野」とし、重点分野に配分を増やしていると述べ、「中長期的な競争力を強くしていきたい」と話した。村上晃彦専務は「攻めの新しい血を入れるやり方の一つがM&A(買収・合併)」とし、「そういうものを全く排除せずに取り組んでいきたい」と語った。

  北米市場に関しては、大竹専務が競争激化で販売奨励金を中心とした諸経費が増加していると指摘。今後は新型カムリの投入で販売奨励金の削減に期待を示し、「適切にコントロールしていきたい」と述べた。中国市場については、村上専務が、環境規制が厳しくなるので数年内に電動車を導入する方針を示した。

  トヨタは4-6月の決算も発表し、営業利益が前年同期比11%減の5743億円、純利益は同11%増の6131億円となった。営業利益段階では労務費を含む諸経費の増加などが響いて減益となった。

  1-6月の世界販売では、トヨタグループが512万9000台となり、三菱自動車を傘下に収めたルノー・日産連合の526万8000台や、独フォルクスワーゲンの515万6000台を下回って3位となっていた。

  国内の主要自動車メーカーの決算では、日産自動車が販売費用増や原材料高騰などで4-6月に営業大幅減益となった。ホンダは為替前提を105円から107円に見直して今期業績予想を上方修正したほか、4-6月の決算がコスト削減効果などで増収増益だった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE