日本株は続落、米国統計と政策不透明-カルビーなど食料品、電機安い

更新日時
  • ISM非製造業は昨年8月来の低さ、モラー検察官は大陪審活用へ
  • 7月米雇用統計が4日発表、非農業部門雇用者数の伸びは鈍化か

4日の東京株式相場は続落。米国の経済統計やトランプ政権の先行き不透明感から、市場参加者はリスク資産投資に慎重となった。第1四半期が営業減益のカルビー、上方修正した通期利益計画が予想を下回ったキリンホールディングスなど食料品株が下げ、電機や化学、水産、パルプ・紙株も安い。

  TOPIXの終値は前日比2.37ポイント(0.1%)安の1631.45、日経平均株価は76円93銭(0.4%)安の1万9952円33銭。

  ピクテ投信投資顧問の松元浩常務執行役員は、米政権とロシアとの関係を巡る疑惑で「肝心の米財政改革の審議に時間がよりかかるのではないかと懸念している。財政支出の遅れや規模の縮小があれば、米金融引き締めの可能性も連動して下がる。ドルの上値も重く、米長期金利もじりじりと低下していく可能性がある」と話した。

東証内

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  米供給管理協会(ISM)が3日に発表した7月の非製造業総合景況指数は53.9と前月の57.4から低下し、2016年8月以来の低水準となった。市場予想は56.9。前月比の低下幅は、リーマン・ショックから間もない2008年11月以降で最大だった。

  また、モラー米特別検察官は米大統領選挙へのロシア介入疑惑やトランプ陣営の関係者との共謀の可能性に関する捜査で、情報収集に向けワシントンの大陪審を活用する。捜査に詳しい関係者が明らかにした。

  東海東京調査センターの隅谷俊夫チーフストラテジストは、金融緩和政策でマネーがあふれている間は「悪材料に反応しなかったが、欧米の9月の金融政策の変更が見えているところで高値警戒感もあり、米内需景気の軟調やトランプ政権を巡る問題を無視できなくなっている」と言う。
  
  前日の米市場や為替動向もきょうの日本株のマイナス要因。3日の米10年債利回りは2.22%と5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下。米国株はエネルギーや素材、金融、情報技術セクターが売られ、S&P500種株価指数が0.2%安と軟調だった。この日のドル・円は、一時1ドル=109円85銭と6月15日以来のドル安・円高に振れた。隅谷氏は、「S&P500やナスダックが頭打ち。8月の株式相場は調整しやすい上、日本株は15年8ー9月の急落も連想され、これまでのような下げたら買うという動きは収まる可能性がある」と懸念を示す。

  4日の米国では、7月の雇用統計が発表される。非農業部門雇用者数の伸びは、市場予想で18万人増と前月の22万2000人増から鈍化する見込みだ。

  東証1部33業種は水産・農林、パルプ・紙、ガラス・土石製品、食料品、電気・ガス、海運、化学、電機など19業種が下落。パルプ・紙は、みずほ証券が日経平均銘柄の入れ替え除外候補とした北越紀州製紙の下げが響いた。精密機器や空運、小売、その他製品、ゴム製品、サービス、建設など14業種は上昇。

  売買代金上位では、1ー6月期決算でマージン改善が小さいとジェフリーズが指摘したライオンが大幅安。ドイツ証券が業績計画が物足りないとしたディスコ、4ー6月期純利益が減った三井不動産も安い。半面、4ー6月期営業利益が予想を上回ったスズキ、4ー6月期が営業黒字転換したホシデンが大幅高。トヨタ自動車との資本提携が合意に近づいているとみられたマツダ、四半期決算が営業増益の三越伊勢丹ホールディングス、テルモも高い。

  • 東証1部の売買高は15億1500万株、売買代金は2兆1554億円、代金は4日連続で減った
  • 上昇銘柄数は1107、下落は775
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